10歳少女がプールに沈んだ祖父の命を救う 冷静で果敢な行動に警察から表彰
祖父母宅に遊びに来ていた10歳の少女。祖父の身に突然起きた異変を緊急事態だと察知し、勇敢な行動に出た。
10歳の少年少女の判断能力や行動力を、大人は過小評価しているかもしれない。「もう10歳だから頼りになる」「いろいろなことをしっかりと教えておこう」と発想を改める必要がある。
アメリカ・ジョージア州の賢い少女の話題を、地元メディアの『WSB-TV』や『PEOPLE』が報じている。
■10歳少女が冷静に通報
2日午後2時半ごろ、ジョージア州グリン郡のセントシモンズ島の緊急通報指令室に、ディアー・ラン・ヴィラズ地区の民家から911番通報が入った。「祖父母宅に来ている」というオーロラ・ワアノウノウちゃん(10)からだった。
「自宅のプールで遊んでいたら突然おじいちゃんがプールに沈んでしまい、反応がありません」という内容で、警察と救急車がただちに出動。そこには少女と意識のない祖父、そしてひどく動転している祖母がいた。
■水に入ろうとする祖母を阻止
グリン郡警察のオニール・ジャクソン署長は当時のオーロラちゃんの様子について、祖母の話を元に「祖父ばかりか祖母をも守ろうと、少女がとにかく果敢な行動を見せたようです」と説明している。
心筋梗塞などを疑い、強い不安からいきなり水の中に入ろうとした祖母。オーロラちゃんはそれに気づくと「だめ、おばあちゃんは泳げないんだから水に入らないで」と強く制止したという。
■祖父の顔が水面から出る
祖母が固唾をのんで見守るなか、オーロラちゃんはプールの底に向かって潜り、沈んでいる祖父の体をぐいぐいと押しながら泳いだ。プールに出入りするための浅い部分まで、とにかく寄せるためだった。
オーロラちゃんはそこにたどり着くと、祖父の体を仰向けになるよう回転させ、顔面が水から出たことを確認。そこからは祖母に委ね、水からあがるとただちに携帯電話から911番通報した。
■警察から表彰される
駆け付けた救急救命士は適切な処置を施し、祖父は大きな病院に搬送された。すでに退院し、自宅で療養しているという。
グリン郡警察は、勇気あふれる行動をみせたオーロラちゃんの表彰を決定。その式典には祖父も同行しており、嬉しそうにカメラに向かって微笑む一家の様子が、同警察のFacebookで公開されている。
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(取材・文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)