性転換を認めない父親が息子に殺害される 有名歯科医と評判も家では口論絶えず
性転換プロセスの最中にあった30代の息子が、決してそれを認めようとしない歯科医の父親をめった刺しにした。拘置所では「男」として収監されているという。
アメリカ・バージニア州でこのほど、多くの市民に慕われてきた歯科医の男性が、息子に殺害された。激しい口論の末の悲劇的な殺人事件だったことを、『WAVY.com』『WVEC-TV』ほかが報じている。
■全身をめった刺しにされ…
3日午前9時前のバージニア州バージニアビーチで、グレートネック・スクエア地区にクリニックを開業していた歯科医のアビー・ホーウィッツさん(68)が、息子のマイケル・アーロン(34)にナイフで刺され、その場で死亡した。
救急救命士は「全身の複数ヶ所をめった刺しにされており、到着時すでに心肺は停止状態だった」と報告している。
■性転換の最中にあった息子
逮捕されたマイケル容疑者は性同一性障害を訴え、髪を伸ばして顔にはメイクを施し、「ノラ」と名乗っていた。
手術やホルモン療法など性転換プロセスの最中にあったが、父親のアビーさんはそれを認めようとせず、自宅内は家族間の口論が絶えなかったという。
マイケル容疑者は5日に行われた罪状認否で、「弁護士を雇うことについて母と相談したい」と述べたが、その母親が法廷に現れることはなかった。
■人々からの信頼は厚く
亡くなったアビーさんは非常に腕のよい歯科医として有名で、地元を中心に長年にわたり大勢の患者を診察、治療してきた。
さらに、タイドウォーターにあるヘブライ語アカデミーおよびユダヤ人連盟の会長を務め、ユダヤ人のコミュニティからも絶大なる信頼を集めていた。クリニックの外には花束やカードを手に大勢の人が集まり、アビーさんのために祈りを捧げている。
■「男」の棟に収監される
マイケル容疑者は第二級殺人の容疑で正式に起訴された。バージニアビーチ市の拘置所は「生理学上の性別を優先させる」との法に従い、本人の希望を聞き入れなかった。
保安官事務所によれば、「男」の棟に収監された容疑者は「死にたい」と訴えるなど自殺願望がみられ、特別な監視が必要な状況が続いている模様だ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)