体を張るインフルエンサーがライブ配信後に死亡 お金欲しさに過激化
中国人インフルエンサーが、アルコールチャレンジを行ったライブ配信後に死亡。妻と幼い子がおり、マイホームを建てたばかりだった。
SNSを活用して一躍有名人になった途端、仕事や大金が舞い込むようになる人もいる。簡単そうに聞こえるが、大勢いるライバルとの戦いの連続であり、アイデアが浮かばない日の焦りもあるそうだ。
そんななか、あるインフルエンサーがライブ配信後に亡くなっていた。シンガポールの『AsiaOne』やインドの『NDTV』が報じている。
■頻繁に「アルコールチャレンジ」
2日、中国の華北平原に暮らすインフルエンサーのゾン・ユアン・フアン・ゲさんが、27歳の若さでこの世を去った。SNSで拡散中の「アルコールチャレンジ」が原因だった。
妻のリーさんいわく、ゾンさんは亡くなる直前まで、SNSのライブ配信でそのチャレンジを行っていた。
これまでも複数のアルコールを混ぜて大量に飲酒したり、アルコールを含ませたティッシュに火を付け口にしたりすることで、高い閲覧回数を記録していたという。
■借金を負っていた
リーさんがメディアに明かした内容によると、ゾンさんは結婚前に負った多額の借金を現在も返済中だった。視聴者からの「投げ銭」を稼ぐことに必死なあまり、ライブの内容もどんどん過激になっていったそうだ。
殻の硬いクルミを頭で割ったり、トゲに覆われているドリアンを素手で開けたりする、世間を仰天させるようなライブ配信は、毎度大きな話題をさらった。
■「お金は命より大切だ」
ゾンさんの部屋には、「お金は命より大切だ」「人生はお金がすべてではないが、豊かな人生を送るためには必要だ」と書かれたポスターが張られていた。
夫妻は念願のマイホームを建てたばかりで、息子が幼稚園に通い出したら共働きで生計を立てていく予定だった。「ゾンとは8年間の付き合いでした。家族として、これからもっともっと幸せになれると思ったのに」と、メディアの取材に悲しみを明かしている。
■インフルエンサーの死が相次ぐ
中国では5月16日にも、インフルエンサーのワンさんという男性が、同じくアルコールチャレンジが原因で亡くなった。
アルコール度数50℃以上の白酒(バイジュウ)を4本飲み干した直後に体調が急変したそうで、ゾンさんはなんと彼の葬儀に参列していた。
共通の知人は、そこでゾンさんが「アルコールは怖いな。飲む量には気を付けないと」と話しているのを耳にしていたという。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)
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