教師によるADHD児童への体罰や脅しが発覚 父親が警察に被害届を提出
ADHDと診断されており注意の持続が困難な児童に、激高した教師が体罰を加えていたことが明らかになった。
発達障害を抱える女子児童が、教師からひどい体罰を受け登校を怖がるようになってしまった。問題が発覚するまでの経緯を、『Thaiger』などタイのメディアが伝えている。
■下校した娘の様子に異変
5月31日のこと、タイのノンタブリー県で暮らす男性(50)が下校した娘(10)の様子がいつもと違うことに気づいた。普段は明るい娘なのに、その日はひどく落ち込んだ様子で話もしたがらなかったのだ。
男性の娘はADHD(注意欠如・多動症)を抱えているが、これまでは問題なく学校にも通ってきた。それもあって「何事か」と不安になった男性が娘の全身を確認したところ、シャツの背中の部分に大きな靴の跡が残っていた。
■暴力を受けていた娘
「これは何だ」と問いただしたところ、娘はようやく口を開き「音楽の先生に蹴られて怪我をしてしまった」と話し始めた。
慌てた父親は、娘を病院に連れて行き検査を依頼。状態をじっくり確認した医師に「筋肉が炎症を起こしています」と言われたため、迷わず警察に被害届を出すことを決めた。
■娘の話に衝撃
体罰を受けた日について振り返った娘は、「友達と教室にいたら先生が入ってきて、『立て』と命じられたの」「反応が遅かったせいで先生が腹を立て、私の左耳を5回叩いた」と説明した。
「それから腕を引っ張られて無理やり立たされ、背中を蹴られて床に転んじゃった」「友達が助けようとしたけれど、先生はみんなを怒鳴りつけ手を振り上げて脅かしたの」とも語った娘。
教師が児童たちに対し「反抗するヤツの顔を叩くからな」などと声を張り上げたと明かした。
■登校を拒否することも
警察の介入を求めはしたが、被害を受けた娘は「学校に行くのが怖い」と言い、家族を困らせるようになった。
特に登校を渋るのは、問題を起こした教師がタイの音楽を教える水曜日。この日に限っては「学校には行かない」と言い張り、娘は家を出ようとしない。
警察の速やかな対応と学校側の働きかけにより、問題が1日も早く解決することを願うばかりだ。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)