ジャガイモの“間違った保管方法”で食中毒のリスク 農林水産省が警鐘
ジャガイモで食中毒になるケースを受け、農林水産省が注意を促している。意外と長くもつイメージだが、“ある状態”になるとリスクは高まるようで…。
農林水産省が8日、公式ツイッターを更新。ジャガイモによる食中毒に注意を呼びかけ、予防するためのポイントを紹介した。
■塩茹でのジャガイモで食中毒
東京都日野市の小学校で今月5日、調理実習でジャガイモを塩茹でして食べた児童20人が腹痛や発熱を訴えたことが報じられた。
ジャガイモからは、芽や皮に含まれる有毒の「ソラニン」が検出された。教師が自宅で保管していたところ、光が当たってソラニンが増えたとみられるという。
■光が当たらない場所で保存を
農林水産省は、「ジャガイモの食中毒にご注意ください! ジャガイモには微量の天然毒素が含まれています。光が当たることで毒素が増えてしまいますので、光が当たらない場所で保存をしましょう」と注意喚起。
ほかにも注意すべきポイントとして、未熟なイモは毒素の濃度が高いこと、収穫や保存時に傷をつけないこと、芽とその周辺の緑色の部分を取り除くことを挙げた。
さらに、より濃度に注意するためには皮をしっかり剥くこと、濃度が高いと苦くなるため、苦味やえぐみのあるイモを食べないことも呼びかけている。
■発芽を抑えるには
ジャガイモを保管しているうちに、有毒な芽が伸びてしまうこともある。
ジャガイモは15℃~20℃で発芽すると言われていることから、それ以下の温度帯で保存するのがベストとされる。
また、ジャガイモをリンゴと一緒に袋に入れて保存すると、芽の成長を抑えられるようだ。
■必ず皮を剥いて調理する人も
身近でポピュラーな野菜に有毒成分が含まれていることや、保管の方法でリスクが高まることに、あまりピンとこない人も多い。ツイッターでは「緑になってたら皮もダメってのは最近知りました」「気づくとジャガイモ青くなってる」といった声も。
編集部が話を聞いた30代女性は、「表面が緑色っぽくなっていたジャガイモで皮付きフライドポテトを作り、食中毒になった人のケースをテレビで観て以来、新ジャガでも、必ず皮を剥いて調理するようにしています。保存方法というより、2人暮らしなので、食材は基本的にその都度使う量だけを買い、新鮮なうちに早めに食べ切れるように意識しています」と話している。