約7割の人が懐かしいと感じる“あの匂い” 「ノスタルジックな気持ちに…」
雨のニオイには、降り始めに感じるニオイと雨上がりに感じるニオイがあった。
雨が降ると、蛙の鳴き声とともに立ち上るあのニオイ。なんとなく懐かしい気持ちになってしまうという人は意外と多くいるようだ。
■雨が降るときのニオイが懐かしい
Sirabee編集部が全国の10代〜60代の男女1,000名を対象に実施した調査では、全体で69.0%の人が「雨が降るときのニオイを懐かしく感じたことがある」と回答した。
なお男女別に見ると、男性は67.1%、女性は71.0%という結果になっている。
■懐かしくて甘酸っぱい気持ちに
編集部が話しを聞いた60代の男性は、「雨が降り始めるときにフワッと独特のニオイを感じて、ノスタルジックな気持ちになることがあります」と述べた。
雨に具体的な思い出があるわけではないけれど、外を駆け回って遊んでいた子供の頃を思い出しているような、なんとも言えない懐かしさを感じて、甘酸っぱい気持ちになるのだそう。
■あのニオイがすると雨が降る
ニオイでもうすぐ雨が降るのがわかることがあるという40代の女性は、「ときどき、雨も降っていないのに、降りはじめのあの独特のニオイがすることがあって、そんなときはしばらくすると雨が降ることが多いんです」と述べた。
彼女も、雨のニオイに子供の頃を思い出すような懐かしさを覚えるそうで、雨降りは好きではないけれど、雨のニオイは好きだという。
■雨のニオイの正体とは
じつは、ニオイの正体は解明されており、雨の降り始めに感じるニオイには「ペトリコール」というギリシャ語で「石のエッセンス」を意味する名前がある。“長い間日照りが続いた後の最初の雨に伴う独特の香り“と定義されており、植物由来の油が粘土質の土壌や岩石の表面に吸着し、乾燥していたところへ雨があたって放出されることで独特のニオイが発生するとされている。
また、雨上がりに感じるとされるニオイにも「ゲオスミン」という名前がある。土の中の微生物やバクテリアが作り出す有機化合物の一種で、カビ臭の原因物質でもあり、コイやナマズなど水底に住む淡水魚が持つ泥臭いニオイのもとでもあるという。雨によって土中から大気中に拡散し蒸発する際に感じられるため、雨上がりのニオイとして認識されているようだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・ゆきのすけ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)