6割以上の人が読めた『翻車魚』 水族館などで水槽にぶつかる姿には理由があった…
大きなもので体長2.72メートル、体重2.3トンにもなる『翻車魚』とは。
■「翻車魚」は何と読む?
Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「翻車魚」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で66.5%の人が「まんぼう」、33.5%の人が「わかさぎ」と読むと回答した。
「まんぼう」と読む人は男性が69.0%で女性が64.0%。「わかさぎ」と読む人は、男性が31.0%、女性は36.0%という結果に。
■正しくは「まんぼう」
「翻車魚」の正しい読み方は、「まんぼう」。フグ目マンボウ科マンボウ属に分類される魚類で、「マンボウ」、「ウシマンボウ」、「カクレマンボウ」の3種に分類される(2017年時点の分類)。
「翻車魚」という表記は中国が由来で、その特徴的な姿が水をくみ上げるための水車、もしくはひっくり帰った車輪のようだということから付けられたとする説が有力なようだ。
■英名は「sunfish」
その名の由来にもなった特徴的な姿のマンボウだが、2017年には全長2.72メートル、体重2.3トンにもなる大きな個体が、千葉県鴨川市沖で確認されている。
時折、そんな巨体を海面に横たえた姿が見られるが、その様子がまるで太陽のようであるとして sunfish という英名がついたと言われている。この行動については、小魚や海鳥に寄生虫を取ってもらうため、冷えた体を暖めるため、日光浴をして殺菌するためなど、いくつかの理由が考えられている。
寄生虫のせいでいてほとんど目が見えないようで、水族館でガラスにぶつかる姿を目撃したことがある人もいるのではないだろうか。
■「わかさぎ」の漢字は「公魚」
「わかさぎ」は「公魚(鰙・若鷺)」と書く。キュウリウオ目キュウリウオ科の魚類の一種で、食用魚として知られている。
「公魚」という漢字表記は、江戸時代に麻生藩(現在の茨城県)の藩主が徳川家に霞ケ浦産のワカサギを献上したところ大変喜ばれ、御公儀の魚(将軍家御用達の魚)とされたことに由来しているという。
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(取材・文/Sirabee 編集部・ゆきのすけ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)