働き者だった義母を嫁が殺害 「家事も料理も下手、怪我で手もかかった」
容疑者の嫁と殺害された義母の半同居が決まったとき、義母には「息子一家の家事を担当し、健康的な食事を作って役に立ちたい」との思いがあったという。だが思いは届かず、殺人事件に発展した。
嫁はあまり家事をせず料理も上手ではない。そんな息子一家のため、老いた母親は向かい側のアパートに部屋を借り、家事を担当するようになった。だが転倒事故をきっかけに事情が変わり、なんと嫁に殺害されてしまったという。インドの家庭で起きた殺人事件の話題を、『DNA India』『Times Now News』などが報じている。
■通報者は息子の友人
事件はインド・デリー南部のネブ・サライ地区のアパートで発生した。殺害されたのは、その部屋を借りていたハンシ・ソムさん。86歳の高齢女性だった。
4月28日、ある男性から「友人の母親が血を流して倒れている」と救助を要請する通報が入った。警察や救急隊が駆け付けてみると、ハンシさんは顔面および頭の複数ヶ所から大量に出血し、キッチンの床に倒れていたという。
■なぜか外から施錠
警察が、ハンシさんの息子スラジット・ソムさん(51)ら家族に聞き取りを行ったところ、「関節炎を患っていてよく動けないこともあり、バスルームで転倒したのだろう」という話だった。
だが、アパートの部屋は外から鍵がかけられ、緊急通報も友人任せだったうえに、司法解剖の結果は故殺を疑うべきものだった。
警察はその後、嫁のシャルミシュタ(48)を殺人容疑で逮捕。スラジットさんがどこまで事実を把握しているのかについても捜査中だ。
■孫娘が事情を説明
16歳の孫娘によれば、ハンシさんは西ベンガル州コルカタの出身で、2014年から息子の勧めで一家が暮らすネブ・サライ地区に転入。ずっと一人暮らしをしていたが、2022年3月から一家の自宅の向かい側に立つアパートに移り住んだという。
ハンシさんは働き者だったが、関節炎を患い徐々に動けなくなってきた様子を息子のスラジットさんが心配し、自分たちのすぐ近くに暮らすことを提案。ハンシさんにも「一家の家事を行い、健康的な食事作りで役に立ちたい」という思いがあった。
■「家事が下手でごはんがまずい」
ところが、ハンシさんは2022年10月にバスルームで転倒して動けなくなり、一家の家事を手伝うことが困難に。警察に「手がかかるようになったおばあちゃんに、母が苛立つことが増えていた」と孫娘が話したことが、逮捕の最初の決め手となった。
さらに現場付近の監視カメラは、4月28日午前10時30分ごろ、シャルミシュタ容疑者が食器を手にハンシさんのアパートに入っていく様子を捉えていた。
取り調べのなかで、容疑者は「義母は家事が下手。そもそも、ごはんもまずかった」などと不満を並べ立てたという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)