毎月のように値上げが続く昨今の物価高 生活への影響を実感している割合は…
長いデフレに苦しんだ日本。昨年から顕著な値上げ・物価高はどのくらい生活を直撃しているのか、調べてみたら…。
コロナ禍によるサプライチェーンへの影響、ウクライナ紛争、燃料価格の高騰など、さまざまな要因が重なり、物価の上昇が続いている。
数十年もデフレによる経済低迷に苦しんだ日本は、日本銀行が「消費者物価が前年の2%上昇」を目標に掲げてきたが、直近ではそれを超える推移が続いている。
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■春闘では大きな賃上げも
経済が縮小していくデフレと比較して、緩やかなインフレは経済成長にとって大切な条件だが、そのためには賃金上昇が欠かせない。
政府は企業に対してたびたび賃上げを要請しており、今年の春闘賃上げ率は1994年以来の3%台に乗ることが確実視されているが、賃金上昇は一時的ではないかという見方も。
食料品など身近なものを中心に毎月のように値上げが続く昨今、生活にはどのような影響が出ているのだろうか。
■9割以上が影響を実感
Sirabee編集部が、4月22〜24日にかけて、全国10〜60代男女1,000名を対象に物価高の生活への影響について調査したところ、「かなり影響がある」と答えた人が全体の62.7%と最も多くなった。
「やや影響がある」は32.0%で、物価高が生活に影響している人の割合は、9割を大きく超えている。
■東日本で顕著に
今回の調査結果を地域別で分析してみると、全てのエリアで影響を実感する人が9割を超えているものの、その程度にはややばらつきも。
「かなり影響がある」という割合が最も高かったのは、北海道・東北エリアで72.8%。全体的に東日本でやや高く、西日本では5割台のエリアが目立つ。一方、「やや影響がある」という回答は、九州・沖縄で39.0%と最も多くなった。
■著者紹介
タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター
1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。
著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ!』(宝島社新書)。
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)