TikTokの「バズレシピ」用お菓子を密輸する人が急増 170キロ押収されたカップルも
お菓子が少ない国でおやつレシピがバズった結果…。人気すぎて保健当局が警鐘を鳴らす事態に発展した。
イスラエルの空港で押収された、スーツケースいっぱいに詰め込まれた大量のお菓子の映像が巷を騒がせている。背景には法律と、TikTokで流行している「バズレシピ」があるという。『Miami Herald』『New York Post』などの海外メディアが報じた。
■数百キロのお菓子を「密輸」
現地メディアが報じたところでは、テルアビブのベン・グリオン国際空港の職員は、アメリカ人カップルのスーツケースから約170キロのお菓子を押収したという。
しかもこのようなケースは、これが初めてではない。タイムズ・オブ・イスラエルのレポーターによると、空港当局は1週間で約300キロ近い量の密輸品を押収したそうだ。
■持ち込んでいい量は…
イスラエル税関の輸入のガイドラインでは、渡航者は「1回の渡航で最大15キロの食品を持ち込むことができるが、特定の製品は5キロを超えてはいけない」と定められている。
またUSA Todayが発行する海外渡航者向けガイドによると、イスラエルを訪れた渡航者は総額で200ドル(約2万7,000円)を超える食品を持ち込んではならないともされているようだ。
■あるお菓子の人気が過熱
今回イスラエルに大量に持ち込まれたのは、「フルーツロールアップ」というアメリカ発のフルーツキャンディ。海外で人気のお菓子で、日本では輸入品店などで購入することができる。
イスラエルでも手に入れることができるが、法を犯してまで大量に持ち込む人々が後を絶たないのには理由がある。フルーツロールアップを使ったレシピがTikTokで流行したことによって、この海外のお菓子を求める人が急激に増えてしまったのだ。
■保健当局も反応
TikTokerがアイスクリームをフルーツロールアップで包む動画はイスラエルで人気に火が付き、複数のアカウントで合計数千万回以上再生される大流行となっている。
キャンディは飛ぶように売れたが、ある母親はイスラエルにはお菓子が非常に少なく、まるで麻薬取引のように売られていると語った。
また、この異例の事態にイスラエル保健当局はFacebookでフルーツロールアップの批判を展開し、より健康的な「キュウリのロール」を食べることを国民に推奨している。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)