ダウン症のバービー人形が誕生 同疾患の世界的モデルも大喜び
バービー人形でも多様性を表す時代。ダウン症のほかにも、さまざまな国籍や衣装、体型の人形が発売されているという。
大きな瞳が際立つ小顔にサラサラなロングヘアー、スラっと伸びた細長い脚を持ち、彼氏は決まってイケメン。そんなバービーやリカちゃん人形は、女の子たちの憧れの的だ。
そして多様化を容認する現代では、さまざまな人種や容姿の人形が誕生し、このたびはダウン症を持つバービーが発売されたという。イギリスの『Daily Mail』や『The Guardian』が報じている。
■ネックレスは21番染色体を3本
アメリカのおもちゃメーカー『Mattel』から、このたびダウン症のバービー人形が発売され、世間の注目を集めている。同社は全米ダウン症協会 (NDSS)の協力を得て、細部にわたりその特徴を表現したという。
ダウン症候群は、本来は対であるはずの21番染色体が1本余分に存在し、計3本になることで発生する。そこで人形たちは、21番染色体を3つあしらったピンク色のネックレスを下げているそうだ。
■細かい身体的特徴も表現
また身体的特徴として、他のバービー人形より身長が低く、ふくよかで胴体は長め。顔は丸く、耳を小さくしたほか鼻や目元にもちょっとした違いを施した。
また、ダウン症を患う人の半数以上に、手のひらを大きく横切る「ますかけ線」があることも分かっている。今回のバービー人形の手をよく見ると、そのますかけ線も描かれているようだ。
■ワンピースも啓発リボンカラー
乳がんのピンクリボンは有名だが、ダウン症をよく理解してほしいとする、黄色と青色の2色を使った啓発リボンも存在する。そこでバービーのワンピースには、黄色と青色の花と蝶がプリントされた。
また、関節がゆるく軟らかいため、膝や足首の関節が不安定になる人もいるといい、足にはネックレスと同色の装具が備わっているそうだ。
■「隠さず披露する」精神で
『Adidas』や『Gucci』に起用されたこともあり、ダウン症でモデルのエリー・ゴールドスタインさん(21)は先日、そんなバービーを手渡されると「すごく嬉しい!」と言って興奮気味に抱きしめた。
「この子を世界に披露するこの機会に、私を選んでくれてありがとうございます」と感謝を述べ、「多様性は私にとって、とても重要で大きな意味を持ちます。なぜならそれは、『隠すべきもの』ではなく、『披露されるべきもの』だからです」とコメントしている。
■多様性を表現したバービー人形
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)