偽の「殺し屋募集サイト」に応募した米州兵 おとり捜査と気付かず殺人を快諾
テネシー州兵の男は、殺人を請け負うための履歴書に「射撃のエキスパート」であることなどを記述し、自己アピールした。
アメリカの州兵の男が、殺人を承諾したことで逮捕された。男は「殺し屋募集サイト」から仕事を受けたが、実はそのサイトはFBIの管理下にあるもので、過去にも殺人を未然に防いでいる。
『NEW YORK POST』や『Daily Mail Online』などの海外メディアが報じた。
■殺人の履歴書を送信
2ヶ月前、アメリカ・テネシー州に住む州兵のジョサイア・ガルシアが、ネット上で見つけた「殺し屋募集サイト」に自分の履歴書を送った。履歴書には自分が州兵であること、ライフル射撃のエキスパートであることなどが書かれていた。
じつはこのサイトは、管理者がFBIと繋がっているおとりサイトで、殺人を犯そうとしている人を特定し、逮捕するためにある。ウェブサイトには偽の「殺人体験談」なども記載されているという。
■捜査官との面会
しばらくたっても履歴書の返事が来ず、痺れを切らしたガルシアは、さらにもう1通メールを送り、「できるだけ早く仕事を始めたい」などと書き記した。
それから数ヶ月たって、FBIの捜査官がウェブサイトのエージェントを装ってガルシアに連絡すると、彼は直接の面接に応じたという。4月になり捜査官と面会したガルシアは、そこで本格的に殺人依頼を承諾した。
■報酬は67万円
依頼の内容は「虐待夫の殺害」で、成功すれば5,000ドル(約67万円)の報酬になるというものだったが、もちろんこれはFBIが作り上げた嘘の内容だ。
偽のターゲットの写真とともに、前払い分の報酬を手渡されたガルシアは、捜査官に「殺害したターゲットの死体写真は必要か」とまで尋ねたという。
■過去にも逮捕の事例
ガルシアは、面談中に他にも「人を殺すことに何の疑問も持たない」「いつ始めていいのか。とても楽しみだ」などと発言したとされ、その後にFBIによって逮捕された。
家宅捜索の結果、彼が「殺人の際に使用する」と話していた大きなライフルが見つかった。
この「殺し屋募集サイト」によって、過去にも偽サイトだと気付かずサービスを利用した人が逮捕されている。2020年には、ミシガン州の女性が同サイトを通じて殺し屋を雇い、5,000ドル(約67万円)で夫を殺害させようとして、逮捕された。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)