「生理の証明」として刑務官が囚人に性器を露出させる ネットで怒りの声噴出
生理用品をめぐり、刑務所内でトラブルが続発している? 「密輸」を防ぐための対策が、性的虐待にエスカレートしているという。
アメリカの刑務所に拘留されていた女性が、月経中であることを証明するために性器を露出することを命じられたとして、刑務官に対して訴えを起こした。『Virginia Mercury』『Legal Reader』などの海外メディアが報じている。
■生理用品をもらう条件に…
訴えを起こしたのは、2022年5月にバージニア州のポーツマス市の刑務所に拘留されていたダネーシャ・マーティンさん。今年4月に裁判所に訴訟を提出し、生理用品を入手する条件として、刑務官が性器を露出するよう命じたと主張している。
マーティンさんは訴状で「刑務官が女性の受刑者や拘留されている者に対して生理用品を提供することに、裁量権を行使する必要はありません」と述べている。
なお、刑務所の副長官は事件の直後にメールで「刑務官は受刑者のズボンと下着を下ろして、生理周期に入っているか直接確認しました」「これは訴訟にエスカレートする可能性のある問題です」「直ちに停止しなければなりません」と、関係者に指示を飛ばしたという。
■刑務所内の生理用品めぐるトラブル
囚人への性的虐待は州法の下で禁止されているが、バージニア州では近年、刑務所内での生理用品の使用に関する訴訟が多発しているという。
2018年には刑務所への密輸対策として、女性の訪問者がタンポンを着用することを禁止した。これは後に撤回されたが、このルールは形を変えていまだに残っているという。
また、2022年9月にはバージニア州矯正省が、ボディスキャナーでタンポンを検出した職員を解雇したとして問題になっている。
■ネット上からは怒りの声
マーティンさんはこの訴訟で刑務官に対し、補償的損害賠償と懲罰的損害賠償をあわせて135万ドル(約1億8,000万円)、および弁護士費用を求めているという。
またSNS上ではこのニュースに対して「おぞましい」「刑務官が女性であっても許せない」「ひどいセクハラだ」と、厳しい批判の声が上がっている。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)