交通費の経費精算、領収書見た経理がブチ切れ 「5リットルのコーヒー」にツッコミ相次ぐ
交通費を精算しようとしたところ、なぜか経理から「経費で落とせない」旨の連絡が。その「予想外すぎる理由」に、ツッコミが寄せられており…。
毎月忘れずに済ませておきたい経費精算。あまりに雑な内容で提出すると、経理担当者から注意を受けてしまうことも。
なお以前ツイッター上では、しっかり領収書を提出したにも関わらず、経理から「予想外すぎるNG」を受けた人物の投稿が大きな話題となっていたのをご存知だろうか。
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■経理のダメ出し領収書、よく見ると…
今回注目したいのは、ツイッターユーザー・かずんどさんが投稿した1件のツイート。
こちらの投稿には1枚のレシートが写った写真が添えられており、ツイート本文には「経理に『ドトールで飲んだレギュラーコーヒーの領収書を交通費で精算してるけど、これ落とせないよ!』と言われて、車を運転しない人はそういう解釈をするんだ。だいたい珈琲を4.99Lも飲めるかよ(笑)! って思ったそんな午後」と、意味深な文章が綴られている。
レシートには大きく「ドトールコーヒー」「レギュラー」と印字されているため、一見すると経理の言い分が正しく感じられるのだが…。
■「上を見て!」とツッコミ相次ぐ
じつは「ドトールコーヒー」の上には「EneJet」と、セルフサービスステーションの名前が印字されており、こちらは「カフェが併設されたサービスステーション(SS)」のレシートであったことが判明。
おそらく経理担当者は「ドトールコーヒー」の表記が印象に残り、「レギュラー(ガソリン)」を「レギュラーコーヒー」もしくは「レギュラーサイズのコーヒー」と解釈してしまったのだろう。
件のツイートは投稿から数日で3万件以上ものRTを記録しており、他のツイッターユーザーからは「そういう解釈もあるのか…」「コーヒーだとしたら、安すぎません?」「経理さん、ドトールの上をよく見て!」「レギュラーでなく、ハイオクだったら誤解しなかったかも」などなど、ツッコミの声が多数寄せられていたのだ。
一方で、あまり車を運転しないというユーザーからは「確かにこれ、コーヒー代と間違えるかもな…」といった声も上がっていた。そこで今回は、件のツイート投稿主・かずんどさんと、EneJetを運営する「ENEOS株式会社」(以下、エネオス)に、詳しい話を聞いてみることに。
その結果、様々な要因が絡み合っていたことが明らかになったのだ…。
■じつは職場の「交通費事情」は…
話題のレシートの詳細について、かずんどさんは「車で勤め先と厚生局の往復をした際に発生したガソリン代のものです」と説明する。
かずんどさんの職場では、交通費が発生するケースというと「公共機関の利用」が主で、ガソリン代の経費精算が発生するケースはほぼ無かったという。しかしある日、段ボール2つ分の書類を届ける必要があり、初めてマイカーで移動し、その際の交通費を精算しようとしたのだ。
前提として「ガソリン代の経費精算」自体が相当なレアケースという事情があったワケだが、「ドトールで飲んだレギュラーコーヒーの領収書を交通費で精算してるけど、これ落とせないよ!」と経理から注意された際には「何のこと? コーヒーの領収書なんて精算してないけど?」と混乱してしまったそう。
その後、経理の手にしたレシートの内容を確認し、ことの成り行きを理解したかずんどさんは大笑い。「経理担当の方は車に興味がなく免許も持っていないため、今回初めてガソリンの領収書を見たのかもしれません」とも振り返っていた。なお、領収書は無事に受理され、803円も無事戻ってきたそうだ。
ウェブサイト各種における「おすすめ機能」の発達や、テレビ離れ等の影響もあってか「興味があるもののみにアンテナを張る」というスタイルが主流となりつつある昨今。便利であることは間違いないがその分、偏った情報や知識のみ享受している人も、決して少なくないのでは…と感じさせるエピソードではないだろうか。
■じつは20年以上昔から…
今回のケースを受けてエネオスに詳しい話を尋ねたところ、こちらでも様々な事実が明らかに。
ドトール併設の経緯について、エネオス担当者は「ドライバーのニーズの中でカフェが上位に入っており、この需要に対応すべく、セルフカフェ業界のトップブランドであるドトールコーヒー社と提携し、1999年からSS併設店を展開しています」と説明している。
「カフェ需要に対応すべく、中でもコーヒーの提供スピードが速い『ドトールコーヒー』とタッグを組むことにいたしました」とも補足しており、ユーザーのツボを的確に理解した戦略といえるだろう。
ちなみに展開するSSの中には通常のドトールとは別に、グループ客への「集い」の場を提供するコンセプトの「ドトールキッチン」が併設されたものもあるという。エネオス担当者は「ドリンクやデザートのカフェメニューだけでなく、カレーやパスタ等、食事メニューが充実していることが大きな特徴です」と説明している。
なお、3月末時点では通常ドトール併設のSS数は52店舗、ドトールキッチン併設のSS数は23店舗とのこと。
エネオスのサービス展開は、コーヒーショップだけにとどまらない。他にもユーザーのニーズが高いコンビニ(セブン-イレブン)やランドリーの併設したSSを揃えており、担当者は「その中からサービスを組み合わせるなどカスタマイズし、お客さまに新しい価値を提供しております」とも補足していたのだ。
なお、ユーザーアンケートの結果、SSに併設してほしいサービスの第1位はコンビニ、第2位はコーヒーショップ(カフェ)だったそうで、これには思わず納得である。
今回、思わぬ形で話題となった件についても「当社のSSと、ドトールコーヒーの併設店舗が注目されており、嬉しく思います。もっと多くのお客様にご利用頂けるよう、引き続き店舗開発に注力してまいりますので、ぜひご期待ください」と、前向きなコメントを寄せてくれたのだった。