日本人の4割、ビックカメラ正式名を勘違いしていた じつは「ビッグの誤字」でなく…
外国人観光客にも大人気な、日本を代表する家電量販チェーン「ビックカメラ」だが、4割近くの日本人が正式名を誤解していると判明したのだ。
世の中には「あれ、どっちだったかな…」とおぼろげに記憶してしまう事象が多々あるが、その正式名称が誕生した「背景」を知ると、思わず納得してしまうもの。賢明なる読者には既知の事実として映ったり、「細かすぎるだろ!」とツッコミを入れたくなるケースもあるかと思うが…決して少なくない人々が「誤って記憶している事象」の正体について探っていきたい。
今回取り上げるのは、日本国内はもちろん、外国人観光客からも熱い支持を得ている「大手家電量販チェーン」の正式表記についてである。
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◼︎「ビッグ」が主流の中で…
まず注目したいのが、全国の10〜60代の男女1,000名を対象としたアンケート調査の「『ビ』から始まる家電量販チェーンの名前は?」という設問に対する回答結果。
全体の61%が「ビックカメラ」と回答し、残る39%は「ビッグカメラ」を選択していたと判明したのだ。なお、同チェーンの表記は「ビックカメラ」が正解である。
しかしマクドナルドの人気メニュー「ビッグマック」を筆頭に、一般的には「ビック」でなく「ビッグ」を冠した名称が主流であることは否めない。というか「Big」(大きい)という英単語が存在する点を考慮すると、むしろ「ビック」表記そのものが誤りではないだろうか…?
そこで今回はモヤモヤを解消すべく、ビックカメラを運営する「株式会社ビックカメラ」に、こちらの疑問をぶつけてみることに。その結果、予想だにしなかった真実が明らかになったのだ。
◼︎「ビック」にそんな意味があったのか…!
まず早速、同社およびチェーンの名称「ビックカメラ」の由来について尋ねてみる。
するとビックカメラの広報担当者は、まず「『Bic』はバリ島のスラングです。こちらの単語は『大きい(Big)』の意味を持つと同時に、ただ大きいだけでなく『中身を伴った大きさ』という意味がございます」と説明してくれた。
続いて「『限りなく大きく、限りなく重く、限りなく広く、限りなく純粋に。ただの大きな石ではなく、小さくても光輝くダイヤモンドのような企業になりたい』という希望をこめて『ビックカメラ』と命名しました」と、名前に込めた熱い思いを教えてくれたのだ。
また、同社にとって「ビッグカメラ」と誤解される現象は完全に「あるある」のようで、担当者は「家族や友人から『勤め先、ビッグカメラだよね?』と言われ、『ビックだよ』と訂正するのは、当社員であれば誰しも経験があることかと思います」と明かしている。
■性年代別の回答を見ると、明らかに…
なお、アンケート調査の結果を性年代別に見ると、男性の方が「ビックカメラ」と、正しい表記を認識している傾向にあると判明。
10〜30代にかけては僅差で女性の正答率が上だが、以降の年代では10ポイント以上の差をつけて男性の正答率が高くなり、60代のグループに至っては男性と女性で、32ポイントもの差が生じている。
今回の調査結果に関し、ビックカメラの担当者は「全体の半分以上の方に正しく『ビックカメラ』と認知して頂いていたこと、大変嬉しく思います」と、笑顔でコメント。
性別ごとの回答傾向については、「男性の方が認知度が高かったのは、当社がデジタル家電のような先進性・専門性の高い商品を得意としており、これらをお客様の層やニーズに照らし合わせた際、比較的男性のニーズが多い点が関係しているのかと感じました」と分析している。
なお、ビックカメラでは美容家電や調理家電など、女性ユーザーに人気の高い商品も多数取り揃えており、これらのアイテム展開は女性販売員を中心に力を注いでいるのだとか。
そうした背景を踏まえ、担当者は「多くの女性のお客様にも『魅力的で行ってみたい』と思って頂けるような店舗となるよう、励んで参ります」と、今後の抱負について語ってくれたのだ。まさに「ビック」の名を冠する企業に相応しい、弛まぬ企業努力と言えるだろう。
今回のように細かい部分の表記で、多くの人が誤解していそうな商品名・企業名・チェーン名等があれば、ぜひSirabee編集部に情報を寄せてほしい。日常に隠れている、ちょっとした『気になる』の謎を共に解き明かそう。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)