「レディース」呼びは不適切? メールに書いた男性が教育長候補から外される
「レディース&ジェントルメン」はもう使うべきではない? 性別を表す呼びかけは「不適切」でないかと、ジェンダーへの意識について物議を醸している。
アメリカの高校で教育長の最終候補として選ばれた男性が、メールの文面に「ladies(レディース)」を使用したことでオファーを取り消されたと主張し、物議を醸している。『The Boston Glove』『Western Mass News』などの海外メディアが報じた。
■教育長のオファー取り消し
マサチューセッツ州イーストハンプトン公立高校の教育長候補に選ばれていたヴィト・ペローネさんは、メディアに対して「幹部会議で自身が候補から外された」と語った。
委員会はその理由について、ペローネさんが学校委員会に宛てた電子メールの中で見られた「マイクロアグレッション(無知や無理解からくる差別)」にあると、説明しているという。
■メールで使った文言が…
ペローネさんは、学校委員会の委員長やエグゼクティブアシスタントとやりとりしたメールの中で、女性を表す「ladies」という単語を使用したという。
そしてその後、委員会のとった対応について「彼らは私に対して、この言葉によって侮辱されたと主張しました」と説明した。
ペローネさんは「自分が育った60年代から70年代では『ladies』は尊敬の言葉であったはずです」と語り、ショックを受けているようだ。
■性別を表す呼びかけは不適切?
ペローネさんに差別する意図があったかどうかは不明だが、近年ではジェンダー意識の高まりを受けて、特定の性別を指す呼びかけは避けられる傾向がある。
例えば「レディース&ジェントルメン」は直訳すると「紳士淑女の皆さん」だが、男でも女でもないと感じる人々のため、機内アナウンスなどでも使用されなくなっているという。
ペローネさんの場合は、特定の性別を意識させない「everyone(皆さん)」などを使うべきだったのだろうか。
■SNSでは議論が紛糾
SNSでは「言葉狩りだ」「これが差別に当たるはずがない」「確かに最近、レディとは言わなくなったよね」などのコメントが寄せられている。
一方で、ペローネさんが候補を外された理由はメールの文面ではなく、募金活動の夕食会での態度に問題があったとする投稿もあったようだ。
またあるネットユーザーは、「反対する人々に『woke(目覚めた)』というレッテルを貼りたいだけの、でたらめなローカルニュースです」と主張している。
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(文/Sirabee 編集部・びやじま)