Uberドライバーがたまたま乗せた客に腎臓提供 「神様が引き合わせてくれたのかも」
乗客の話を聞いて、「僕の腎臓を差し上げます」と伝えた優しいドライバー。この偶然の出会いが、乗客の人生を変えた。
たまたま車に乗せた客と世間話をし、大変な思いをしていることを知って気の毒に思ったドライバー。そこで自分の腎臓を提供し命を救っていたことを、『LADbible』など海外メディアが伝えている。
■透析が必要だった客
現在ドイツで暮らす男性(33)は、2年前までアメリカ・ニュージャージーで暮らし、Uber(ウーバー)のドライバーとして働いていた。
そんなある日、男性は医療機関を利用した客を乗せた。しばらくすると何気ない会話が始まり、乗客が透析を受けていること、また腎臓の状態がずいぶん悪いことなどを聞かされた。
■出会いに感じた運命
「糖尿病のせいで、腎臓の機能が著しく低下してしまったんです」と、透析を受けることになった経緯を聞かされた男性は、体調悪化に苦しむ乗客のことが気の毒でたまらなくなった。
しかも事態は深刻で、乗客は一刻も早く腎臓の移植手術を受けなくてはならない状態だという。そんな会話を続けるうちにすっかり打ち解けた男性は、「神様がこのお客さんと僕を引き合わせてくれたのかもしれない」と感じるようになった。
■ある提案に驚き
客との不思議な縁を感じた男性は、自分の名前と電話番号を伝えて「僕の腎臓を差し上げましょう」と提案。ドナーが見つからず困っていた乗客はありがたくそれを受け入れ、男性に検査を受けてもらうことにした。
その後、男性は乗客と再会して病院へ。検査の結果、ドナーとしての要件を満たしていたため、約束通り客に腎臓を提供して命を救った。
■「命の贈り物」と語った客
手術から1年以上が経過する今も乗客は男性に深く感謝しており、腎臓提供については「まさに命の贈り物でした」「僕は本当に恵まれています」と語っている。
現在も腎臓リハビリテーションが必要な状態だというが、体調はずいぶん良く、健康な人とほぼ同じ暮らしができるようになっているそうだ。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)