一見普通のレシート、隠された秘密に驚き 声に出すと現れる「正体」が最高だった…
あるスーパーで入手したレシート、その正体に衝撃走る。声に出して読むと「日本の魂」が浮かび上がる仕掛けが…。
「俳句」などの文化に代表されるように、我われ日本人は古来より、限られた文字数に思いの丈を込めることを愛してきた。ツイッターを愛好する日本人が多いのは、そうした背景にヒントがあるかもしれない。
なお現在、そのツイッター上では「レシートに込められた日本の魂」に、反響の声が寄せられているのをご存知だろうか。
【関連記事】どこにでもあるレシートと思いきや… じつは国宝級の「文学作品」だったと衝撃走る
■このレシートをよく見ると…
今回注目したいのは、芸能活動を行なう傍らで「レシートポエマー」として名を馳せる、スミマサノリ氏が投稿した1件のツイート。
「イタリアンなメニューでレシート短歌が詠めました」と、一読しただけではよく分からない内容が綴られた投稿には、何の変哲もないレシートの写真が添えられている。しかしレシートに並んだ商品を上から「声に出して」読んでみると、驚きの正体が明らかに。
「ピザソース」「生ハムロース」「ナポリタン」「ピッツァトースト」「ハモンセラーノ」という5つの商品名は、日本人が本能で反応してしまう「五・七・五・七・七」という短歌のビートを刻んでいたのだ。
■レシートポエムの鬼才は以前にも…
イタリアンな雰囲気漂う商品群と「日本の美学の真髄」を違和感なく融合させたレシートは、ツイッター上で瞬く間に話題に。
件のツイートは投稿から数日で2,500件以上ものRTを記録しており、他のツイッターユーザーからは「声に出して読んで、笑っちゃった」「これは美しい」など、称賛の声が多数寄せられている。
なお、スミ氏といえば以前にも、商品名が「五・七・五」となるばかりか、合計金額が「575円」となる「レシート川柳」を世に放ち、レシートポエム業界に多大なる衝撃を与えた人物である。
果たして、今回の「レシート短歌」は、どのような経緯で生まれたのだろうか…。
■「こだわりぶり」に思わず驚き
作品誕生の背景について、スミ氏は「これまで五・七・五の川柳を中心にレシートポエムを詠んできましたが、今年から七・七を増やし、短歌にも挑戦し始めました」「今回はスーパーのまいばすけっとさん店頭で『ピザソース』が目に入ったので、イタリアをテーマに短歌を詠んでみようと考えました」と振り返っている。
スミ氏は「レシート短歌」に並々ならぬこだわりを抱いており、「ただ文字数がはまれば良いのではなく、商品のラインナップから食卓が浮かぶようなレシートを目指しています。今回はイタリアンな食卓ですが、できれば最後の商品をデザートにしたかったです。ただ、文字数的に実現できなかったので、今後の課題です」とのコメントを発しているのが印象的であった。
「レシートポエム」と聞いてネタ的な印象を受けた人も少なくないと思うが、こうした「文字の組み合わせ」の細部に粋なこだわりを見せる行為は、日本人的な美学そのものと呼んで差し支えないだろう。
レジの人にレシートで新年の挨拶をお伝えして、合計金額2023円になりました。
ことしもよろちく! pic.twitter.com/p5xV33u0ot
— スミマサノリ (@sumimachine) January 4, 2023
なおスミ氏は、年明けには商品頭文字を縦読みすると「今年もよろしく」と読める上、合計金額が2023円となるレシートを生み出す…という偉業をも成し遂げていた。
そうした傑作を生み出してなお、慢心することなく「今後は縦読みできてさらに短歌になっている、というハイレベルな作品のも挑戦したいと思っています」と抱負を語っており、その探究心の強さには脱帽の一言である。