初めての断食で心が折れてしまった少年 こぼれる涙に世界からエール
「成長期の子供に断食は必要か?」との疑問があがる一方、幼い頃からそれを訓練させることは大事だと考えるムスリムの親は多いという。
今月22日から始まったラマダン。イスラム教の「五行」のひとつで、約1ヶ月に渡り断食を行うが、日が出ている間は水を飲むこともできず、気温が高い地域ではかなりの苦行となる。
このたび初めて1日断食に挑戦した小学生のあまりにも素直な反応に、世界中が感銘を受けたことを、シンガポールの『AsiaOne』などが報じている。
■初日をなんとか終えた息子
「ikinman」のアカウント名でこのたびTikTokに動画を投稿した、シンガポールに住むイキンマンさんという33歳のイスラム教徒の女性。今月23日、小学校に通う8歳の息子が初めての断食に挑戦したそうだ。
学校が終わり校門から出てきた息子に、迎えに来ていたイキンマンさんは「初めての断食はどうだった?」とやさしく尋ねてみたが、息子は不機嫌な表情で頭を横に振るだけだったという。
■「お腹が空いた。何か食べたい」
「ご飯食べちゃったの?」と聞くイキンマンさんに「ノー」と答えた息子。ただし、リュックのサイドポケットに入っているペットボトルの水が、少なくなっていた。
申し訳なさそうな表情になった息子に、「大丈夫よ。明日は頑張ろうね!」と励ましたが、息子は「でも何も食べてないよ。こんなのもう嫌だ。お腹が空いたから何か食べたい」と訴え、ついに泣き出してしまった。すっかり心が折れてしまった様子だ。
■素直すぎる反応に世界からエールが
そんな息子に「よく頑張れたじゃない。誇りに思うわ! もう泣かないで」と言葉をかけ、イキンマンさんは息子の体を抱きしめた。
幼い子供の素直すぎる反応を見た人々からは、「頑張って!」「かわいすぎて、つい応援したくなっちゃう」とたくさんのエールが送られた。
また「失敗しても気持ちを切り替え、また挑戦するところが素晴らしい」といった称賛の一方で、「成長期の子供に断食は必要なのか」と疑問の声も多数あがっているようだ。
■2日目は大成功
イスラム教徒にとって、幼い頃から「訓練」としての断食の体験を大事だと考える親は多いそう。イキンマンさんはその翌日にも動画を投稿し、断食2日目を終えた息子は笑顔で登場している。
「今日はちゃんとできたよ!」と自信満々の表情を見せる息子と、それを喜ぶイキンマンさん。TikTokに寄せられた温かいコメントに、ふたりは「皆さん、応援してくれてありがとう!」と感謝の気持ちを述べている。
■そのつらさに思わず涙がポロリ
@ikinman Alolo that tired face, that dreaded body to move, that “wanna die” face -lol syg, mummy totally understand you! I’ve been through it also, just keep trying aight! Happy fasting all ❤️🙏 #ramadankareem
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)