ネットで話題の日本地図、何かがおかしい… 東海勢の正答率0%な「領土問題」が勃発
とある企業の採用ページに出現した、謎の日本地図が話題。領土をめぐって様々な声が上がっており…。
国が存在する以上、国境や領土という概念から逃れることはできない。
古来より、土地をめぐる「領土問題」はここ日本を含む様々な地域で勃発してきたが…令和5年の現在、ネット上では東北地方に出現した「謎の県」に対する議論が起こっているのをご存知だろうか。
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■この日本地図、何かおかしい?
まず注目したいのは、とあるツイッターユーザーによって投稿された1件のツイートの内容で、こちらではエリアごとに色分けされた日本地図の画像が確認できる。
「展開地域」という文言があることから、何らかのチェーン店の「出店地域」を表していることは想像がつくのだが…注目すべきはツイート本文に綴られた内容。
そこには「栃木と福島の間にある謎の県…」と、意味深すぎる1文が確認できたのだ。
■他の地図と比較すると…
小中学校時代は必死になって位置関係を覚えたものの、現在では細かい部分は自信がない…という人のために、一度別の日本地図を確認してもらおう。
北から東北→関東の順に見ていくと、福島、茨城、栃木、群馬といったお馴染みの県が確認できる。
そして、ツイートに使用された日本地図の画像を、同じように再チェックすると…やはり福島、茨城(地図上はグレーで塗りつぶし)、栃木が確認できたのだが、本来であれば福島県南部に当たる部分、すなわち栃木から見て北方向に「謎の県」が出現していることに気づかされたのだ。
なお、同地図では「東京」に当たる部分もグレーになっているため、ノーヒントでサッと目を通しただけでは「謎の県」を見落としてしまう人も少なくないだろう。
■「会津県、爆誕」と話題
こちらの日本地図の真意をめぐり、ツイッター上では議論が勃発。
「幻の会津県では?」「いや、白河県でしょ」「会津の願望が具現化…?」「これもう、領土問題だろ」「まだ領主が決まってないエリア」といった様々な意見が寄せられているのだ。
また「謎の県」以外のツッコミどころとして「茨城県デカすぎる問題」に対し、「茨城、南北に長すぎるだろ」「しれっと福島のいわきが茨城になってる」「謎の県より、茨城のサイズ感の方がおかしい」などの声も寄せられており、よりカオスな状態へ発展する事態に。
確認したところ、渦中の日本地図は総合スーパー「アピタ」や、食品スーパー「ピアゴ」を展開し、愛知県に本社を構える「ユニー株式会社」の採用ページ内で使用されている画像と判明(現在は修正済み)。
そしてこのユニー、パンチの効いた事業展開で名高い「ドン・キホーテ」を運営する、かの企業「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」(PPIH)の傘下であったのだ。
やはりドンキ同様、何らかのぶっ飛んだ事業展開を目指しての意図が込められているのだろうか…。真相を探るべく、今回はPPIH、並びにユニー担当者に詳しい話を聞いてみることに。
■公式の反応が予想外すぎる…
過去に何度も、ドンキのぶっ飛んだ試みに対する取材を快諾し、その都度ぶっ飛んだ回答を寄せてくれたPPIH。
今回もノリノリなコメントが返ってくるはず…と半ば確信しつつ、件の「謎の都道府県」について確認したところ「こちらのマップは2020年頃に制作されたもので、本来このマップが掲載されているはずでした」という回答と共に、「謎の県」が消失したマップの画像が送られてきたではないか。
「どういった経緯で謎のスペースが生まれたのか、その時期・詳細を把握している者がおらず、困惑しております」との補足も見られ、ネットユーザーだけでなく、公式もガチで動揺していると判明したのだ。
ユニー担当者の口からは「この度はお騒がせして誠に申し訳ございません」と、やはりガチめな謝罪の言葉が飛び出し、取材の場は当初の予定とは真逆の「お通夜ムード」に突入。思わず記者も、喉まで出ていた「ていうか本来のマップの方も、茨城デカすぎません?」というツッコミを抑えたほどだ。
しかしその後、「生まれてから約40年、修学旅行以外は愛知から出ることもなく…頼みの綱である修学旅行も九州で…。捻じ曲がった関東への強い憧れと、地理の成績『1』という苦手意識から、架空の県を生み出してしまいました」との口上が続いた辺りから、雲行きが怪しくなってくる。
最後に「今後は『るるぶ』を愛読書とし、いつかこの目で生み出してしまった架空の県を確かめに行きたいと思います! お騒がせして、大変申し訳ございませんでした」と真っ直ぐな瞳で、改めて謝罪のコメントを寄せてくれたのだった。
なお、記者の知人の静岡、愛知それぞれの出身者にユニーの地図を確認してもらったところ、「福島の位置おかしくね?」「何がおかしいのかパッと見分からない」とのコメントが返ってきており、「東海勢、関東の位置関係に疎い説」が新たに浮上したことを追記しておきたい。
■ユニーとPPIHの関係
もはや完全に「ドンキ節」を我が物にしたユニーは前出の通り、東海エリアを中心に地域の根強い支持を得たスーパーを運営する企業。
PPIHグループに入ったのは2019年のことで、以降はドンキが持つ時間消費型の店舗作りと、生鮮の品質・鮮度に定評がある「アピタ」「ピアゴ」それぞれの強みを生かすと共に、グループとして相乗効果を高めた店舗運営を行なっている。
また、両社のノウハウや魅力を前面に出したダブルネーム店舗「MEGAドン・キホーテUNY(メガ ドン・キホーテ ユニー)」も誕生しており、目にした覚えのある人も多いのでは。
社名の通り、ドンキに負けず劣らずな「ユニーク」さを見せてくれたユニー。果たして次はどのような試み、はたまた「やらかし」を見せてくれるのだろうか…。
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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ)