新生児が“赤ちゃんポスト”に 当局は「私どもに託したご両親に感謝」
2020年に設置された赤ちゃんポストが、今回初めて使用された。赤ちゃんは、大事に育ててくれる家庭に…。
生まれて間もない赤ちゃんを育てることができず、あきらめることにした両親。そこで“赤ちゃんポスト”に置いたところ、当局がすみやかに赤ちゃんを保護した。赤ちゃんの状態や今後の見通しについて、『People』などアメリカの複数メディアが伝えている。
■利用された赤ちゃんポスト
2020年にアメリカ・フロリダ州に設置された、“セイフヘイブンベビーボックス”(いわゆる赤ちゃんポスト)。それがこのほど同州で初めて使用されたことを、複数メディアが伝えた。
このボックスは匿名での利用が可能で、内部は温度も一定に保たれておりとても清潔だ。また赤ちゃんが入るとただちに救急隊に連絡が伝わるシステムが導入されており、このほど中に入れられた赤ちゃんもすみやかに保護された。
■念のために病院へ
この件について当局は同州オカラで記者会見を開き、「赤ちゃんは無事です」と発表。発見・保護を経て病院に搬送し、健康状態などをしっかりチェックしてもらったことも明かした。
また当局は赤ちゃんを隠して捨てる、殺すといった無責任な行動に及ばなかった両親を評価。「お子様の安全を守ってくださり、ありがとうございます」「世話をする準備ができている私どもに託してくださったことに感謝します」とも語っている。
■実の両親を気遣い…
大事に保護し安定した生活を提供してくれると信じ、赤ちゃんボックスを利用したとみられる両親。担当者はその苦悩と悲しみを理解し、「お子さまは安全だし、元気にしています」とコメントした。
赤ちゃんの性別、ボックスが利用された時間など、個人の特定につながりかねない詳細については伏せている。
■赤ちゃんの今後の生活
「お子様にとって最善だと思うことをしてくださり、感謝します」。実の親に当局はそう呼びかけ、赤ちゃんボックスの利用は合法であることも強調した。
なお赤ちゃんの状態は幸いなことに申し分ないとみられ、今後子供を望むしっかりした家庭に養子に出される予定だという。
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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原)