父親が事故に遭い店を継いだ男性が涙の告白 「大変な思いで育ててくれたんだ」
社会に出たり一人暮らしをしたりしないと、両親の苦労やありがたみが理解できないことも…。
理不尽な命令に耐え、上司に叱られながらも毎日汗水流し働き、学費を支払い、社会に出るまで育ててくれた両親。実際に社会に出て、やっと親の苦労が理解できるようになるという人は多い。
今、ある男性による告白がTikTokで注目を集めていることを、シンガポールの『AsiaOne』が報じている。
■父親が事故で重傷
今月5日、シンガポールに住むアルヴァン・ポアさん(33)は、「alvanholic」のアカウント名でTikTokに動画を投稿した。
彼は会社を設立しようと、それまで勤めていた広告代理店のマネージャーを辞職。しかし先月3日、休暇中に父親がモーターボートの事故に巻き込まれてしまった。腕の骨折や顔面の損傷、複数の内出血を起こすなど重傷を負ったという。
■父親の屋台を継いだ男性
父親は『ホッ・キー・ヨン豆腐』という小さな屋台を営んでいたが、長引く治療のため、仕事を続けることが困難に。そこでアルヴァンさんは会社経営の夢を断念し、屋台を継ぐことを決心した。
父親は「朝も早く長時間働き、疲労も激しい。無理するな」と言ったが、アルヴァンさんは「屋台は父親が25年間大切に営んできたプライドのようなもの。閉店がつらいことくらい、僕もわかっていましたから」とメディアに明かしている。
■「こんなに苦労して育ててくれた」
しかし、実際に仕事を始めてみると想像以上につらく、毎日開店3時間前の朝4時から仕込みを始めるそう。アルヴァンさんは「父が家族のためにこんなに苦労して働き、私たちを育ててくれたことを初めて理解しました」としみじみ話している。
ただし、うどんなど新メニューを導入したり、エアコンを設置したり、また長時間の立ち仕事を改善したりと、スタッフのために労働環境を改善。仕事を通じて学ぶことは、予想以上にたくさんあるという。
■治療中でも屋台の様子をチェック
「父の治療やリハビリが終了すれば、彼はここに必ず帰って来ます」とアルヴァンさん。防犯カメラの映像を通して父親は病床から屋台の様子をチェックしており、まだ不慣れな息子に助言を送ってくるそうだ。
アルヴァンさんはまた、「この仕事には他では得られない満足感があります」とも話している。美味しい料理を提供すること。それはもはやビジネスではなく、地域や常連のお客様にサービスすることだと考えているそうだ。
・合わせて読みたい→ジェットコースターにはねられ女性が重体 直前の乗車で落とした携帯電話を拾おうと…
(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)