コンビニのあるコーナー、なぜか絶滅危機に… 約9割の人が「買ってない」と回答

最近、コンビニの雑誌コーナーに”異変”が起きている。雑誌売り場が縮小する理由は…。

2023/01/07 04:15

コンビニ雑誌

食料品、調味料、衣料品、化粧品──。コンビニには様々な商品が並んでいる。今やコンビニで買えないものはないと言っても過言ではないほど、充実した品揃えを誇る。

ただ、以前は当たり前にあったはずの「あるコーナー」が縮小しているのをご存知だろうか…。

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■雑誌コーナーが減っている

近年、コンビニの雑誌コーナーに”異変”が起きている。かつてはファッション誌や週刊誌、専門誌などが多数置かれていたが、最近は一部の漫画雑誌や人気コミックの最新刊がある程度…という店舗が増えている。

コンビニ雑誌

都心部では、そもそも雑誌コーナーがない店舗もある。一昔前は外から見える場所に雑誌売り場があり、「立ち読みする人がいると客の呼び込みになる」と言われるほど、コンビニには欠かせないコーナーの一つだった。

だが、最近は立ち読みはおろか、雑誌コーナーに立ち寄る人さえあまり見なくなった印象を受ける。

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■1ヶ月に雑誌を買う人は?

現在、コンビニで雑誌を買う人はどれくらいいるのだろうか。Sirabee編集部は、全国10~60代の男女600名を対象に「この1ヶ月、コンビニで雑誌を買ったか」という調査を実施した。

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結果は、なんと全体の93.5%が「買ってない」と回答。「買った」と答えたのは6.5%にとどまった。約9割の人が1ヶ月に一度も雑誌を買っていないということだ。

かくいう記者も、1ヶ月どころか半年以上コンビニで雑誌を買っていない…。コンビニの雑誌コーナーに何が起きているのだろうか。数年前までコンビニで店長を務めていたAさんに話を聞いたところ、意外な裏側が判明したのだった…。


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■10年以上前から売り上げが…

Aさんによると、かれこれ10年以上前からコンビニでの雑誌の売り上げは激減しているという。

「毎号話題が変わる雑誌はある種”新商品”という立ち位置でした。その点、新しいものを重視するコンビニと相性が良かったんです。ただ、スマホが普及し始めた2010年ごろから、週刊誌やファッション誌に掲載される情報がネットニュース、SNS等でいち早く知ることができるようになりました。雑誌を必要としなくなった結果、返本する数は年々増えていますし、売り上げは右肩下がりです」(Aさん)。

ボタン一つで自分が知りたい情報を得られる今の時代、コンビニに足を運んで雑誌を買う習慣が薄れつつあるのかもしれない。


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■「売れる雑誌はごく一部」

コンビニで売れる雑誌も限られているようだ。「『少年ジャンプ』『少年マガジン』などの漫画雑誌、あとはバッグやポーチなどの付録に重点を置いた一部の雑誌は売れる印象です。ただ、週刊誌やファッション誌は厳しい状況で、最近はそれらを扱う店舗が減っていますよ」(前出・Aさん)。

余談だが、昨年10月に都内在住の記者の家の近隣に新しいコンビニができた。店舗も広いのだが、雑誌コーナーはなかった。雑誌が売れない状況にあるため、雑誌コーナーを設けなかったのだろうか。

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この点についてAさんに尋ねると、「お店の立地やオーナーの戦略などの事情もあるので、一概には言えませんが、そういうお店があってもおかしくありません。ここ数年はコロナ禍でマスクやアルコール除菌シートなど日用雑貨の売れ行きがいいので、そうしたコーナーに重点を置くところが多いようです」とのことだった。

いつか、「雑誌を置かないコンビニ」が当たり前になるのだろうか…。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

調査期間:2022年11月30日~12月1日 対象:全国10代~60代男女600名(有効回答数)

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