「黒豆に入った赤いネジネジ」「栗きんとんの黄色は…」 おせち料理の謎を大調査
なにげなく食べているおせち料理でも意外と知らないことが…。
最近は、一部のメニューのみ手作りしたり、デパ地下やレストランなどのものを丸ごと購入する家庭も増えているおせち料理。とはいえ、お正月気分を盛り上げるには欠かせない縁起物だ。
しかし、何気なく食べていても「それが実際に何なのか」について、よく知らない人もいるかもしれない。そこで、おせちにまつわる3つの謎について調査してみた。
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①黒豆に入った「赤いネジネジ」
Sirabee編集部の調査で、おせち料理の人気ランキング5位に入った黒豆の煮物。ふっくらと黒光りするくらいつやつやに煮上がった姿は美しく、「まめに働く」という縁起を担いだメニューだ。
そんな黒豆煮によく入っている「赤い巻き貝のような物体」の正体を知っているだろうか?
■「チョロギ」を知っている人は2割以下
Sirabee編集部が全国10〜60代男女782名を対象に調査したところ、「赤いネジネジの名前を知っている」と答えたのは、全体の14.6%。2割を下回って、かなり限られた割合であることがわかった。
赤いネジネジの正体は、シソ科のチョロギという植物の塊茎。漢字では草石蚕や丁呂木などと表記する。元の色は白いが、黒豆煮に入っているのは、塩漬けしたものを梅酢などに漬けて赤く色づけたもの。
黒に赤という鮮やかな取り合わせと、甘い黒豆にピリッと酸味が利いた口直しとして華を添える。
②栗きんとんの黄色の秘密
Sirabee編集部の調査では、22.1%の支持を集めて好きなおせち料理ランキングで堂々1位に輝く栗きんとん。金色は金運も意味している。
さつまいもでつくった餡(きんとん)に栗の甘露煮を和えて作られるもので、どちらも黄色い食材だが、ここまで鮮やかな黄色に仕上げるにはそれだけでは足りない。では、何で色づけるか知っているだろうか?
■3割しか知らない「くちなしの実」
今回の調査で、「栗きんとんを何で色づけるか知っている」と答えたのは、全体の28.5%。チョロギよりは多いが、それでも3割に満たなかった。
さつまいもできんとんを作る際に入れるのは、乾燥させたくちなしの実。くちなしは、沈丁花、金木犀と並んで、香りの良い花でも知られている。くちなしの実に含まれる色素はサフランと同じ成分で、鮮やかな黄色に仕上げることができるのだ。
③数の子は何の卵?
好きなおせち料理ランキングでは、18.6%の得票で2位にランクインしている数の子。プチプチした食感で人気なだけでなく、その名の通り、子孫繁栄の願いが込められた縁起物だ。
魚の卵であることはわかるだろうが、何の魚なのかご存知だろうか。
■8割が正解した「ニシン」
今回の調査では、「ニシン」と答えた人が77.2%で圧倒的多数に。タラ(9.7%)、サケ(6.4%)などと誤答した人もわずかにいたが、当然スケソウダラの卵はタラコ、サケならばイクラ(筋子)である。
チョロギやくちなしの実と比べると、こちらは一般常識のようだ。
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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト)