結婚80年の妻が他界し夫も20時間後に天国へ 死因は「失恋の強い痛み」
誓いの言葉のように「命のある限り、真心を尽くした夫婦」が揃って天国へ旅立った。
「病める時も健やかなる時も…」から始まる結婚式の誓いの言葉。最後は「その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」で締めくくられるが、アメリカに本当にそのようなおしどり夫婦が存在したことを、『Daily Mail』や『People』などが報じた。
■結婚80年目の夫婦
話題の夫婦は、アメリカ・ケンタッキー州出身のヒューバート・マリコートさんと妻のジューンさん。
1941年に教会の礼拝で出会い交際に発展したが、第二次世界大戦の真っ只中でヒューバートさんは戦地へ。その間も文通などを続け、出会いから2年後、休暇で一時帰国した際にヒューバートさんはジューンさんにプロポーズした。
長かった戦争が終わり、結婚したふたりはオハイオ州のハミルトンで3人の子供をもうけ、幸せな家庭を築いたという。
■「大きなケンカをしたことがない」
夫婦が共に100歳となる直前の今年6月、メディアのインタビューを受けたふたりは「結婚して79年間、全く問題がなかった訳ではないけれど、大きなケンカはしたことがないんです」と明かした。
ケンカになりそうな気配を感じたら片方がその場を離れ、気分転換してから戻り、違う話題で会話をするなどしてきたという。「それは愛する人を傷付けたくないから。自分の気持ちより、そのことを意識すると自然と上手く行くんです」とアドバイスしている。
■同じ部屋に入院
7月には夫婦揃って100歳を迎えたが、11月24日の感謝祭の翌日にジューンさんは体調を崩し、市内のホスピスへ。終末期ケアを受けることになった。
ジューンさんがいない自宅に1人残されたヒューバートさんは、息子のサムさん(76)に「悪化していく妻を見るのは辛すぎる。寂しい」と告げ、泣き崩れてしまった。その直後にヒューバートさんも体調不良を訴え、ホスピスの同じ部屋に運ばれた。
■揃って天国へ
11月30日の午後9時頃、ヒューバートさんは天国へと旅立った。そして、それから20時間後となる12月1日の午後6時頃、なんとジューンさんも息を引き取った。医師の計らいで、その瞬間までふたりの手は繋がれたままだったという。
「父の死因は恐らく『失恋』です」と話すサムさん。「そんなパートナーに出会えるなんてとても幸せなこと。両親の死は悲しいですが、最後まで一緒だったふたりを誇りに思います」とメディアに明かしている。
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)