ファストフード店の女性従業員が殴られ失明 知的障害持つ少年を暴漢から守り…
自分が間に入らなければ障害を持つ少年が殴られていた。彼女は「後悔はない」と話している。
知的障害を持つ少年を執ようにいじめ、脅す悪い男たちに気づいた女性従業員。彼女は勇気を出して1人の男に近づいたが、相手は想像以上に凶暴だった。
アメリカ・カリフォルニア州のファストフード店で起きた許しがたい事件の続報を、『NBC News』『INSIDER』『New York Post』などが伝えている。
■若い男4人が知的障害者を
11月12日、カリフォルニア州サンフランシスコベイエリアにある「ザ・ハビット・バーガー・グリル」という人気のファストフード店に、知的障害を持つ少年が訪れた。兄がその店の従業員で、シフトが終わるのを待っていたという。
すると若い男4人がその少年に近づき暴言を浴びせ、ついには「殴るぞ」と脅すように。異変に気づいたのは、女性従業員のビアンカ・パロメーラさん(19)だった。
■注意された男が逆上
ビアンカさんが主犯格の男に「こういうことは良くない。やめてください」と注意すると、男はいきなり拳で彼女の顔面を殴った。抵抗するとさらに殴られ、彼女は顔面の激しい痛みを訴えて病院に救急搬送された。
男たちは、乗って来た車でただちに逃走。警察は従業員や店内にいた客の証言をもとに、男たちの行方を追っていた。
■眼球摘出の重傷
ビアンカさんは顔面に重傷を負い搬送先の病院で緊急手術を受けたが、破裂した右の眼球は摘出するしかなかった。
つらい治療を経て彼女は今、メディアの取材に「もし私が間に入らなければ、同僚の大切な弟がもっとひどい目にあっていたかもしれません」「私はあのときの自分の行動をあまり後悔していません」と話している。
■やっと犯人を逮捕
そんななか、ビアンカさんを安心させるニュースが飛び込んできた。逃走中だったアイザック・ホワイトカーター容疑者(20)が今月上旬ついに逮捕され、5日には騒乱および傷害の重罪で起訴されたのだ。
なおクラウドファンディングには、医療費から義眼の装着まで、今後もさまざまな経費が掛かるビアンカさんのためのページが開設されている。彼女の正義と勇気に感銘を受け、多くの募金が集まっている模様だ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)