妻の飲み物に中絶薬を混ぜた弁護士が逮捕 3人目の子を妊娠と知り腹を立て…
日本で妊娠中絶薬は昨年12月、厚生労働省に販売承認の申請がなされたが、許可はおりていない。
人工妊娠中絶の是非が熱く議論されるアメリカでは、実は口から薬を飲む服用タイプの薬剤が存在し、昨年には「より簡単に手に入るようになった」と話題になった。それを、もしも夫やパートナーが持っているとしたら…!?
人間不信に陥るような忌まわしい事件の話題を、アメリカ・テキサス州の『KTRK-TV』『KKTV – KLTV』などが報じている。
■不倫中だった弁護士の夫
アメリカ・テキサス州で今年の春、人工妊娠中絶のための経口薬を悪用した男が、妊婦や胎児に対する暴行を含む2件の重罪につき起訴されていた。間もなくその裁判が始まるという。
被告人は、ヒューストン市で法律事務所を開設している弁護士のメイソン・ヘリング(38)。事務所に勤務する女性と不倫関係にあり、妻のキャサリン・ヘリングさんとは今年初めに別居へ。そんななかでも妻とも関係を持ち、第3子の妊娠がわかった。
■中絶薬を極秘で入手した夫
妻のキャサリンさんは、幼い子供たちのためにも夫婦関係を元に戻したいと希望していたが、マリッジ・カウンセリング、携帯電話でのやりとり、そして警察の事情聴取から、夫のメイソン被告が離婚したがっているのは明白だった。
そんななかで迎えた春休み、家族は再び一緒に過ごすことに。新しい恋人と一緒になりたかった被告は、妻が流産するよう妊娠中絶薬を入手し、3月17日にある行動に出た。
■強い下腹部痛と出血で病院へ
その日、家族のための朝食を作ったメイソン被告は、キャサリンさんにコップ一杯の水を渡した。やや濁っているため拒むと、「水分補給が必要だ」と飲み干すよう迫ったという。
その後、キャサリンさんは下腹部の強い痛みと大量の出血を訴えて病院に急行。退院後の4月24日、彼女はゴミ箱から「Cyrux」と書かれた薬の箱を見つけ、ただちに警察に通報した。
裁判で有罪判決が下った場合、メイソン被告には懲役2年から10年の実刑判決と、最大1万ドル(約140万円)の罰金が科せられるという。
■郵送でも入手が可能に
妊娠中絶薬の使用が許されるのは、強姦や近親相姦の被害にあった、あるいは妊娠することで生命が重大な危険にさらされるといった場合だけ。さらに、母体の安全のため服用は妊娠7週(最終月経の開始日から49日以内)までと決められている。
米・食品医薬品局(FDA)は昨年12月、オンライン購入・郵送という簡易な入手法を解禁していた。日本では、2021年12月に厚生労働省に対する販売承認の申請がなされたものの、いまだ許可がおりていない。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)