40日間丸焼きチキンを食べ続けた男性が町の英雄に 「人々を笑顔にしたかった」
男性は「最後のほうは胃の中で鳥の心臓が動いているみたいだった」とコメント。チキンはもう食べたくないそうだ。
サッカーの全米リーグ、野球のワールドシリーズ、そのどちらも決勝まで進んだにも関わらず、5時間のうちに敗北してしまったフィラデルフィア。失意のどん底にあった人々に、1人の男性がある奇妙な挑戦を成功させ、希望を与えた。
『Daily Star』や『TODAY』などの海外メディアが、40日間丸焼きのチキンを食べ続けた男性の旅路を報じている。
■チキンの旅にご招待
アメリカ・ペンシルベニア州の都市フィラデルフィアにあるレストランで働くアレクサンダー・トミンスキーさん(31)は、1ヶ月前のある日、「私が歩んでいる旅路に皆さんをご紹介します」という言葉とともに、ある1枚の写真をツイートした。
その写真には、チキンの丸焼きを前にして座っているアレクサンダーさんが写っており、投稿は「私は30日間毎日丸焼きチキンを食べようと思っています。今日で11日目です」「目標に近づけば、皆様に報告します」と書かれていた。
■日に日に増すファンたち
そのツイート以来、アレクサンダーさんは約束を守り、毎日チキンを食べる写真をツイッターに投稿。写真が投稿されるごとにファンが増え、日に日に「いいね」の数が増した。
そして19日目を迎える頃には、チキンを前に「もううんざり」と言いたげなアレクサンダーさんの写真が投稿されている。
30日間を予定していたチャレンジは、彼が「十分じゃない」と感じたことで、40日間に延長された。当初は20分ほどで平らげていたチキンも、ゴールの日が近づく頃には飽き飽きしたのか、2時間ほどかけて食べ終えていたという。
■「チキン男万歳」と歓声
そして6日、ついにチキンを食べ続けて40日目を迎えることになったアレクサンダーさんは、「(最後の)チキンを丸々一羽食べるところを見にきてください」とツイート。さらに、そのツイートをプリントアウトし、町中の電柱に貼り付けて観客を募った。
ツイートは広く拡散された上に、電柱の広告も効果があったのか、当日にはアレクサンダーさんの元に大勢の人が集まった。アレクサンダーさんが最後の一切れを口に入れた瞬間、集まった人々は「チキン男万歳!」と大声で歓声をあげ、彼の奇妙なチャレンジ成功を祝福したという。
■7キロ痩せチキン嫌いに
アレクサンダーさんの成功の瞬間を収めた動画は、インターネット上で広く拡散されることとなった。「伝説の男だ。今日あの場にいられて幸せだった」とコメントした人もいれば、「チキン男を大統領に!」と言う人まで現れるほどの盛り上がりようだ。
アレクサンダーさんは、チキンを食べ続けた40日の間に、7キロも痩せた上にチキンが嫌いになってしまったという。体を張ったチャレンジをした理由に関しては、「世界中で苦しんでいる人がいる。だから、自分に苦痛をもたらして人々を笑顔にしたかった」と語っている。