断崖絶壁を走る路線バスは過去に死亡事故も… 「世界一恐怖」の動画が話題
海外では、日本人には考えられないような風景も日常の一部だったりする。
日本でも、開発が進まない地域では道路が少なく、狭く、また舗装されていないことも多々だが、それでも人々は「ここを通らなければ」とその道を利用する。
だが世界には私たちの想像をはるかに上回る、さらなる「茨の道」が存在するようだ。『Indiatimes』や『Yahoo!』などの海外メディアが報じている。
■ヒマラヤ山脈の麓の街
ツイッター上で今、走行中の路線バスを捉えた1本の動画が大きな話題となっている。撮影場所は、まだ手つかずの田舎風景が残るインド北部のヒマーチャル・プラデーシュ州だ。
そこはヒマラヤ山麓に広がる山岳農村地帯で、デリーなど大都市への野菜や果物の出荷が期待されているにもかかわらず、現在も道路整備がまったく進まないままだという。
■大きく揺られながら崖を走行
そんなヒマーチャル・プラデーシュ州には、HRTC(Himachal Road Transport Corporation)というバス会社が運営する路線バスが走っている。
バスは、一歩間違えれば何十メートルも下の谷に落ちてしまう危険な断崖絶壁の細い道を走行。さらに道路が舗装されておらずゴツゴツしているため、バスは上下左右に大きく揺れている様子が伺える。
■衝撃を受ける視聴者
それだけも十分スリリングだが、なんとバスは速度を落として滝の裏側を通過。バスの上部には岩がせり出し、縦にも横にも車1台通るのがやっとといった状況だ。
これには、手に汗にぎる視聴者が続出。「対向車が来たらどうするんだ」「俺だったら歩くよ。怖くて乗れたもんじゃない」「世界一恐怖の道だ」といったコメントが並んだ。
また「バスのドライバーに拍手!」という声も。誰もがバスの様子に衝撃を受けているようだ。
■過去には死亡事故も
ただし2018年4月には、同州で学校から子供たちを自宅に送り届ける途中だったスクールバスが、約60メートル下の谷に転落する衝撃的な事故が発生。子供たちはほとんどが10歳前後で、児童と運転手の約40名全員が死亡した。
またその翌年にも、中高生を乗せたスクールバスが断崖絶壁の谷に転落。定員42人乗りのバスに対し、少なくとも73人が乗っていたと見られ、大半の生徒が命を落としたという。
■手に汗にぎるバスの移動
A thrilling ride from Chamba to Killar in a HRTC bus, Himachal Pradesh pic.twitter.com/JHw2JZR6tn
— Traveling Bharat (@TravelingBharat) November 4, 2022
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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ)