自分の車に触れた6歳児を蹴り倒した男 住民らの怒り受け逮捕
容疑者は「その子が自分の車のドアを開けようとしたからだ」と主張した。
車をちょっと触られただけで、「傷がついたのでは」と怒る人がいるが、この男もそんな一人なのだろう。インドで起きた事件の話題を『Times Now News』が報じ、YouTubeに公開された動画も波紋を広げている。
■車にわずかに触れられ激怒
事件は3日の夜、ケララ州カンヌール県のタラセリーという町の郊外で起きた。ある道路の路肩に白い車が停車しており、やがてそこに所有者や同乗者が戻ってきた。
そのとき彼らは、左手後部のドアにわずかに触れながら幼い男の子が立っていることに気づいた。車の所有者の男はそれを見て、一瞬にして怒り心頭に発した様子だったという。
■住民らが車に詰め寄る
男の子は6歳。車の所有者はその子に左側から近づくと足を上げ、脇腹付近をかなり強い力で蹴飛ばし、車から遠ざけた。
所有者と同乗者たちは悪びれもせず車に乗り込み、現場から去ろうとしたが、現場を目撃していた地域住民は許さず、車に詰め寄ると警察にも通報した。なお、タラセリーは普段、暴力とは無縁のとても穏やかで平和な町だという。
■男の言い分を鵜呑みに
脇腹を激しく蹴られた男の子は痛がっており、念のため検査を受けたほうがよいとして、住民の手で病院へ。一方、現場に向かった警察官は現場の上方に設置された防犯カメラの映像を確認し、加害者をモハメッド・シシャドと特定した。
だが、シシャド容疑者が「その子が自分の車のドアを開けようとしたからだ」と主張すると、警察はそれを鵜呑みにした様子だったという。
■警察は軽犯罪で処理しようと…
その後、警察が事件を軽犯罪として処理しようとしていることを知り、タラセリーの住民は激怒。「こんな暴力を容認するなど警察は怠慢だ」と批判し、防犯カメラがとらえた映像をインターネットで拡散した。
人々から批判を受けた警察は、その翌日となる4日の午前にシシャド容疑者を逮捕。男の子にドアを開けるつもりなどなかったという主張も、そこでやっと認められたという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)