『ジブリパーク』が「ジブリーランド」ではない理由とは 故郷探しの探検場
『ジブリパーク』の東京ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンとの戦い方。
■システムデザインでなく固有の地域
『ジブリパーク』は、ディズニーなどと違って、システマティックに作られた世界ではない。同パークは、『モリコロパーク』内にあるのが端的な象徴なのだ。
また、同パークは愛知県の中にあって、愛知県の自然や伝統工芸とも密接に結びついた「公園」。愛知県が主体ということもあるが、ジブリは愛知県という地域の自然・産業との媒介になろうとしてるようにみえる。
■『ジブリパーク』という自然の故郷
『ジブリパーク』は、『ジブリパーク』で完結するものではなく、『モリコロパーク』で、また必ずしも愛知県で、完結するわけではないだろう。
愛知県の自然や産業と触れ合い、また愛知県の伝統文化を観光することを通じて、それぞれの各地域の自然・産業・伝統文化に思いを馳せることができるような、人々の故郷になろうとしているのではないだろうか。それぞれの故郷を探し求めるべく、何度も足を運べる場所として。
・合わせて読みたい→佐々木希、ジブリパークをココリコ田中と満喫 「世界に入り込めたような…」
(文/メディア評論家・宮室 信洋)