習政権3期目によって悪化する日中関係 中国での邦人拘束が増える恐れも…

終身雇用となった習近平氏。今後はこれまで以上に強硬姿勢で日本に接してくる懸念も…。

■邦人拘束が増える恐れ

とくに懸念されるのが、中国での邦人拘束だ。習政権はこの10年で香港国家安全維持法や反スパイ法、国家安全法など国内で反政権的な行動を徹底的に抑え込む政策を強化してきた。

2015年以降ではスパイ疑いなどで16人の日本人が拘束された。2021年1月には反スパイ法に抵触したとして逮捕された邦人男性2人の懲役刑が確定し、2019年9月には中国近代史を専門とする大学教授が日本へ帰る直前に北京の空港で拘束されるなどしている。

最近でも、スパイ行為に関わったとして北京で拘束され、懲役6年の刑期を終えた邦人男性が帰国した。


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■「全く身に覚えがない」事例も…

同人によると、判決では“日本政府から任務を受け、北朝鮮に関する中国政府の機密情報を日本政府に提供した”などと伝えられたようだが、本人は全く身に覚えがないという。

また、拘束中の環境についても言及し、24時間監視状態で、トイレに入るときも監視員がトイレのドアに立って見ていたという。

容疑も不明確なまま逮捕され、そして上述のような環境に置かれることは本来あってはならない。しかし、3期目の習政権は日本に対して強気の姿勢で対応し、今後日中関係は不安定化する可能性があることから、邦人拘束のケースが増える恐れがあろう。

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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中

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