習近平氏が事実上の「終身名誉監督」に 台湾への武力行使の可能性を示唆も…
5年ぶりの共産党大会で習氏の3期目が正式決定。習氏は事実上金正恩となり台湾への武力行使の可能性を改めて示唆しているが…。
■事実上の終身名誉監督
これまで共産党のルールでは2期10年が原則だったが、それを破ったことは極めて異例で、今後“習氏の金正恩”化はいっそう進ことになり、事実上の独裁化と言える。
3期目の人事で、習氏は自分と距離がある人物を次々に降格させ、自分の側近たちを周りに固めたが、習氏にブレーキをかけられる人物が一切いなくなった模様だ。まさに、習氏の金正恩化だ。
■台湾への武力行使を排除しない
そして、今月の共産党大会で習氏は台湾情勢に言及し、「台湾は中国の不可分の領土であり、祖国統一は必ず実現される。そのためには武力行使も排除しない」という姿勢を強調した。
習氏はこれまでも繰り返し武力行使の可能性を示唆してきたが、事実上の金正恩となり、側近で周辺を固めた習氏の発言はこれまでになく現実味を帯びている。排除しないと主張しているのだから、台湾有事というものを我々はもう現実の問題として議論、対策を進めていく必要がある。