脳腫瘍で記憶を失った20代女性がチャレンジの日々 「闘病を前向きに捉えたい」
女性は脳腫瘍という重い病の撲滅や克服を願い、今日も励んでいる。
脳腫瘍により頭部の手術を受けた後、それまでの記憶を完全に失ってしまったスコットランド在住の女性。苦悩に満ちた闘病生活を『Metro』や『stv News』などが紹介し、人々の涙を誘っている。
■13歳で脳腫瘍が発覚
話題の女性は、スコットランドのエディンバラに暮らすウェロニカ・ファフィンスカさん(23)。13歳でグレード2のびまん性星細胞腫と診断され、2014年2月に摘出手術を受けた。
手術は成功して意識も回復したが、ウェロニカさんは記憶をすべて失っていた。病室では父親のロバートさん、母親のケイトさん、そして姉妹のダジャナさんが心配そうに手を握ってくれるが、「誰だろう」と不思議に感じるだけだったという。
■術後8年目に訪れた再発の恐怖
手術後には友人も駆けつけてくれたが、ウェロニカさんは名前を聞いてもやはり友人だと認識できなかった。また退院しても、生まれ育った懐かしい香りの自宅を認識できなかったという。
ウェロニカさんはその後7年にわたり安定した状態を保ち、半年に1度のペースでCTスキャンを受けていた。しかし2021年8月以降の検査で、医師から「腫瘍がわずかながら大きくなっている」と指摘されている。
■研究機関をチャレンジで支援
再発の恐怖から、不安で押しつぶされそうになるウェロニカさんを支えているのは、ある慈善団体のメンバーとしてチャリティー活動に精を出すことだ。
仲間たちとともに1日1万歩を歩く、あるいは1日100回のスクワットかスタージャンプを行う「100 Squats or Star Jumps a Day」というチャレンジを励行するウェロニカさん。集まった寄付金を、イングランドのミルトンケインズにある脳腫瘍の研究機関「Brain Tumor Research」に届けている。
■人生の貴重な日々
ウェロニカさんは「闘病を前向きに捉え、かつ気持ちをアップさせてくれる気散らしが私には必要なんです」「そんなときに夢中になれたのが『100 Squats or Star Jumps a Day』でした。ぜひ皆さんにも参加していただきたいと思います」と語る。
一緒にアルバムをめくりながら楽しかった日々のことを教えてくれる家族、励まし合いながらチャレンジに挑む仲間たち、そして寄付金を届けると心から感謝してくれる「Brain Tumor Research」の人たち。今のこの日々を、誰もがとても貴重なものだと感じているという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)