”楽しみながら学べる” 無印良品が手がける「防災イベント」が画期的だった

ここ数年、地震や台風など災害が多い。そんな時、無印良品が役に立ちそうで…。

2022/09/19 04:15

無印良品

衣服、生活雑貨、食品と充実したラインナップで私達の生活を支えている無印良品。そんな無印良品が「防災」にも力を入れているのをご存知だろうか。防災グッズはもちろん、防災イベントまで開催していて…。

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■2011年にスタート

ここ数年、大雨や地震など災害が頻発し、防災に力を入れる企業も増えている。その中でも、無印良品は5月に東京都豊島区、6月には岐阜県各務原市、7月には広島県広島市で防災イベントを開催したり、機能的な防災グッズを揃えたりと積極的だ。

無印良品の販売元である株式会社良品計画の担当者によると、2011年から災害に備える啓発活動として「いつものもしもプロジェクト」の活動を始めたという。きっかけは東日本大震災だけではなかったようで…。

「95年に起きた阪神淡路大震災が風化していると感じて、もう一度防災に関する意識を高めるような活動をしようと考え、11年1月に立ち上げたんです」(株式会社良品計画 ソーシャルグッド事業部 ローカルグッド担当者)。その2ヶ月後に震災が起き、その必要性を改めて実感したという。

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■2020年に大規模なイベント

無印

その後、地域に密着したイベントを行ったり、防災グッズを販売したりしていたが、20年秋に新潟県上越市で大規模な防災イベント「いつものもしもCARAVAV」を開催。「その年の7月、上越市に無印良品 直江津がオープンしたことがきっかけでした。地域の役に立つ店舗にしたいと考えていたので、地域住民や市役所の方とコミュニケーションを取り、アイディアをいただきながら開催しました。2日間で2,500人が来場されました」(前出・良品計画 担当者)。

気になるイベントの中身はというと…。「大きく分けて2つです。1つは薪割りや消火器的あてゲームなど、遊びのコンテンツから災害時に役に立つ体験をしていただくこと。もう1つは災害時に活躍する消防隊や自衛隊から専門的な知識を教えてもらうことです。また、その地域の飲食店や雑貨店などをお呼びして地域の魅力を再発見していただいたり、防災グッズやキャンプグッズを取り扱う地域の事業者様にそれらが災害時に役に立つことを知っていただく実演販売をしたり、地域の活性化につなげています」(前出・良品計画 担当者)。

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■今後はさらに力を…

たくさんの人を巻き込んで実施したイベントは大盛況だったようだ。「参加された方から『楽しかった』という声が多く、『勉強になった』『防災用品を揃えようと思いました』という声もたくさんいただきました。これまでは地域の店舗の意向や役所の方から相談を受けて開催させていただくことが多かったのですが、今後は被災された地域で開催し、その地域の災害特性に合った『いつものもしもCARAVAN』の開催を考えております」(前出・良品計画 担当者)。

「防災イベント」と聞くと、専門家がセミナーで話すような”堅い”イメージがあり、ハードルが高いと感じる人も多いかもしれない。その点、誰もが知る「無印良品のイベント」であることは多くの来場者数につながるのかも。


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■画期的な防災グッズ

無印防災

イベントだけでなく、防災グッズも抜かりない。非常時に使うアイテムを「いつものもしも携帯セット」(990円)、「いつものもしも持ち出しセット」(3,990円)、「いつものもしも備えるセット」(5,490円)と、利用シーンごとにわけてまとめた「いつものもしもセット」はネット上でも話題になった(値段はいずれも税込み)。

「小中大というイメージですが、単純に量を増やしたわけではありません。小の『いつものもしも携帯セット』は普段から持ち歩くもの、中の『いつものもしも持ち出しセット』は出かけるときに持っていくもの、大の『いつものもしも備えるセット』は自宅に置いておくといいものを揃えています。非常時だけでなく、日常生活で使っていただけるようになっています。実際に使っていきながら必要なものに気付き、自分仕様にカスタマイズしていただければと考えております」(前出・良品計画 担当者)。

あかり

無印良品

無印良品

前出の良品計画の担当者におすすめの防災グッズを尋ねると、「LED持ち運びできるあかり」(6,890円)と「折りたためるヘルメット」(4,990円)をあげる。「前者は、普段は充電して地震などで倒れると自動で明かりが点くようになっています。阪神淡路大震災の際は深夜に起きたため、手探りで明かりを探したという声もありました。後者は名前の通り折りたたんでファイルなどと一緒にしまえます。工事現場で使うようなヘルメットだとスペースを取るため、どうしても押入れにしまいがちになっていまいますからね」(前出・良品計画 担当者)。

万が一に備えて何をすればいいか分からない時、無印良品は心強い味方になりそうだ。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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