成績優秀で人気者の中2男子がいじめを苦に自殺 やっかみも原因か
少年の死を泣いて悔しがり、いじめを把握していた学校への不信感を口にする生徒も。
アメリカ・ノースカロライナ州で、公立中学校に通う13歳の男子中学生がいじめを苦に自らの命を絶ち、波紋を広げている。成績も人物も申し分なく、同級生たちは異口同音に「あまりにも悔しい」と涙を流している模様だ。
地元メディアの『CBS17 News』『WRAL NEWS』などが伝え、全米に広がりを見せている。
■夏休み明けの登校初日に…
ノースカロライナ州ウェイク郡の公立ウェンデル中学(Wendell Middle School)で6日、オースティン・ペンダーグラスくんという男子生徒がトイレの個室で自らの命を絶ち、同級生2名により変わり果てた姿で発見された。
オースティンくんは夏休みを楽しそうに過ごしていたが、学校の再開が近づくと表情を曇らせるように。6日は進級した登校初日だった。
■小6からいじめの対象に
オースティンくんは、両親の離婚により父母それぞれの自宅を行き来する生活を続けていたが、成績も優秀で、親切かつ朗らかな性格ゆえ誰からも愛されていた。
だが小学校6年生からいじめっ子たちのターゲットにされ、ついに心を打ち砕かれた彼は、誰に相談することもなく自ら命を絶ってしまった。
■人気者ゆえやっかまれたか
メディアの取材に応じた叔母の1人は「オースティンは動物好きで、家族と一緒にパンを焼き、人助けが大好きな本当にやさしい子でした」「なのに、とても残酷な子供たちがいたのです」と話している。
オースティンくんのように非の打ち所がないタイプの子は、ときにやっかみが原因でいじめを受けることがある。いじめについて家族は学校にも相談していたが、理由がわからないとして対応は不十分だった。
■誰もが泣いたお別れの会
ウェンデル中学で行われたバルーン・リリースによるお別れの会に、生徒たちはオースティンくんが好きだった赤と白の服を着て参列。大量の風船を空に放ちながら、誰もが「あまりにもかわいそう」「あんな良い子が、悔しすぎる」と泣きじゃくっていた。
生徒たちのそんな様子に、母親のジェシカ・ペンダーグラスさんは「オースティンは決して孤独ではなかったことがわかりました」「こんなに皆に親しまれていることを、せめて本人が知っていたら…」と話し、肩を落としたという。
■同級生のショックは強く…
ジェシカさんは「皆さんも、どうかご自分のお子さんをよく気を付けてあげてください」「SNSでいじめにあっていないか、携帯電話で誰とつながり、そこで何が起こっているか、しっかり把握してほしいのです」と訴える。
さらに「お子さんの話にしっかりと耳を傾け、何か問題を感じたら必ず確認し、そして強く抱きしめてあげることが大切だと思います」と助言している。
現在この学校では、専門のカウンセラーが生徒たちの精神的なサポートにあたっているが、学校に対する不信感を口にする生徒も少なくない模様だ。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)