抗原検査キット、「全然ない」品切れ続出で不安の声も… 記者が体感した”恐怖”
抗原検査キットが手に入らない状況が続いている。「どこも品切れ」という声も…。
自分が新型コロナウイルスに感染しているか否かを確かめる抗原検査キット。ドラッグストアや薬局で購入できるほか、各都道府県の無料PCR検査センターなどで広く使われている。
だが、いま入手するのが困難になっていて…。
■抗原検査キットが欠かせない
14日、東京都は新たに1万593人のコロナ感染を発表した。全国各地で猛威を振るい、いつ誰がなってもおかしくない状況だ。
コロナ陽性か陰性か確かめるための抗原検査キットは、今や私達の生活に欠かせないものになっている。中でも、唾液を入れて数分時間を置けば結果が出るタイプのものはその手軽さから人気が高い。
■入手困難になっている
だが、感染者数が増えたことで抗原検査キットを入手するのが難しくなっている。ネット上でも、「抗原検査キット探して回ったけどどこも品切れ」「調剤薬局でゲット。唾液タイプは品切れで、鼻粘膜タイプしかなかった」「医療用が全然売ってない」「買っておこうと思うけど研究用しか売ってないわ」など、手に入れるのに苦労する人の声が多数あがっている。
記者は入手困難になっていることは承知していたが、どこか他人事で「そうなんだ」程度にしか思っていなかった。しかし、9月初旬に「恐怖」を体感したことでその考えは一変するのであった…。
■記者を襲った1週間前の出来事
遡ること1週間前の午前中、記者は仕事で使用するパソコンの調子が悪くなり、仕事の合間に都内の修理業者を訪れていた。無事に修理が終わって家に帰ろうとしたところ、妻の職場で感染者が出て、濃厚接触者に該当する可能性があるため検査を受けることになったという連絡を受けた。
一緒に住んでいる記者も感染の恐れがあるため、検査のため近くの薬局に抗原検査キットを買いに行ったのだが…ない。どこに行っても品切れで、5軒回ったのに手に入らなかった。
そこで、都内の無料検査所に足を運ぶことに。ここならすぐに結果が分かると思ったのだが、スタッフによると唾液で即日結果が分かるものは入荷が追いついていないという。結局、翌日にならないと結果が分からないタイプのものを受けた。
■一時も気が休まらない
幸い結果は2人とも陰性だった。だが、検査結果が出るまでの24時間は生きた心地がしなかった。
特に体調が悪いわけではなかったが、万が一陽性だったら今予定を組んでいる取材はどうするか、自分が抱えている仕事は誰かに引き継いでもらうのか…。様々なことを考えてしまい、一時も気が休まらなかった。
今、この瞬間も自分が感染しているか知りたいのに抗原検査キットが手に入らず、不安に思っている人は多いだろう。この状況が改善することを願うばかりだ。
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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)