ロシアによるウクライナ侵攻から半年 プーチンが強気の姿勢を貫く理由は…

欧米はロシアに対して一斉に経済制裁を強化した。それでもプーチンが何もなかったような顔で強気の姿勢を貫ける理由は…。

■多くの国は非難・制裁していない

プーチンが強気の姿勢を貫けるには理由がある。しかもそれは時間が経過するごとに明るみになっている。じつは、欧米日本以外の多くの国はロシアを非難、制裁していないのだ。

特に、欧米と対立する中国、ロシアと伝統的友好関係にあるインドなどの大国は、安価なロシア産エネルギーを重視し、経済的にロシアとの関係を深めている。

また、東南アジアや中東、アフリカの国々も欧米に追従せず、ロシアを非難せず、制裁を実施してない。こういった地域の多くの中小国は、米国や中国、ロシアなどによる大国間対立に巻き込まれることを強く警戒し、自国の国益を第一に考え行動している。


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■さらにエスカレートする恐れも

このような情勢に、プーチンは喜んでいるはずだ。欧米から制裁を受けても、中国やインドなど多くの抜け道を既に発見できている。

非欧米的な世界が今後ますます強くなれば、プーチンによる行動はさらにエスカレートする恐れがあろう。既に多くの国際政治学者の中でも、欧米中心の世界は終わったという見解は根強い。ロシアによるウクライナ侵攻から半年たち、我々はそれを強く認識する必要があろう。

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(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中

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