『少年のアビス』荒木飛羽&北野日奈子が語る魅力 「瞳の中に黒い川が見える」
ドラマ『少年のアビス』に出演する荒木飛羽&北野日奈子にインタビュー。重めの作品ながら、現場は和気あいあい?
■プレッシャーを含めて
―――出演が決まったときの気持ちは?
荒木「普段は緊張とかあんまりしない方なんですけど、大好きな作品なのですっごいプレッシャーを感じて…『自分がやっていいのかな?』みたいなのもあったんです。でも、今は緊張とかプレッシャーも演技に生かせるんじゃないかなって思うようになりました」
北野「まだ演技の経験が少ないので、自分がナギちゃんを演じられるかすごく不安で『やります!』ってすぐ手を挙げられなかったんです。でも、スタッフさんや制作の方に『このシーンはどうする』『どう表現したらいいのか』と相談を繰り返し、不安な面を一緒に解消してもらいました。荒木くんも漫画愛が溢れているし、かとうみさと監督や制作の皆さんが原作を大事にされているのが伝わってくるので、私も一生懸命頑張りたいなって思っています」
―――演じる上で、心がけていることはあれば教えて下さい。
荒木「常に“お母さん”をどこか心の隅に置くようにしています。令児が町にとらわれたり、ナギさんから心中を誘われたのにできなかったり、 柴ちゃん先生の家から帰ってしまったり…お母さんがどっか片隅にいて、お母さんにとらわれている。そこは一番大事にしています」
北野「ナギちゃんってクールで、グループでもイメージカラーが青。私は黄色で、天真爛漫だねって言われる方なので、カラーが全く違う(笑)。乃木坂のクールな先輩を思い出しながら、喋るトーンから変えています」
■なかなか共感はできないものの…
―――実際に令児とナギとして演じてみて、お互いの印象は?
荒木「(ナギの)イメージ通りだったので、びっくりしました! 演技していても『ああ、ナギだな』って違和感なく気持ちを作れましたし、入り込めたというか、のめり込んでいったというか。まさにナギです(笑)」
北野「荒木くんは、カメラが回ってない時間はスタッフの皆さんも巻き込んで、すごく明るく過ごしているんです。でも令児になると、すごく闇深い目をされるんですよ。瞳の中にどす黒い川が見えてくるというか、引き込まれそうになる。でも、ナギちゃんは引き込まれちゃダメだって、ぐっと自分を保つのが大変なくらい」
―――お2人共かなりヘビーな役柄ですが…登場人物と共感できる部分ってありますか?
荒木「実家の 近くに川があるんです。結構そこで過ごしていたので、(シーンで登場する)川にたたずんだときの心境というか…そういうのはすごくわかるかな」
北野「私自身もアイドル時代に一度休業していて、そういうとこがナギちゃんと重なりますね。私はありがたい環境だったので、こうやってまた戻ってこられたんですけど。 やっぱり心の影というか…誰にも言えないような影は私にもあります。ナギちゃんとは違う影かもしれないけど」