若者のアルコール離れ懸念で「飲酒コンテスト」開催の日本 海外からも賛否両論
日本国内からは痛烈な批判が寄せられているようだが、海外の反応は…。
日本の国税庁が打ち出した、飲酒を奨励するコンテストが海外で話題になっている。日本に健康的なイメージを持つ海外の人々の反応を、『BBC』や『Daily Mail Online』などの海外メディアが報じた。
■酒類業界を盛り上げるコンテスト
日本の国税庁が、飲酒コンテスト「サケビバ!」を開催することを発表した。日本産の酒の需要を喚起し、業界を盛り上げるビジネスアイデアを20〜39歳の若者から募るという。
コンテストの参加者は、コロナ禍に見合った商品の開発や、人工知能を使った販売プランなどを考え、グループまたは個人で応募する。
■若者の「アルコール離れ」を懸念
このコンテストの背景には、近年の日本の若者の「アルコール離れ」への懸念があると考えられている。成人ひとり当たりの酒類の消費数量は、1995年度は100リットルだったものが、2020年度には75リットルに減少した。
また、コロナ禍の影響で外食や飲み会をする人が減り、お酒を飲まない人も増えているという指摘もある。
■若者に飲酒を勧めている?
政府が国民の飲酒を促しているようにも捉えられるこのキャンペーンは、複数の海外メディアで驚きを伴って報じられた。『BBC News』は、「経済活性化のために、日本政府は酒を飲まなくなった若者にもっと飲むよう勧めている」と見出しをつけて、キャンペーンを紹介した。
報道を見た海外の人々は、「絶対におかしい。健康な生活こそ奨励されるべき」「経済を活性化させる方法なんて他にいくらでもありそうなのに」と、国税庁が打ち出した突飛なキャンペーンに困惑を示しているようだ。
■「早く日本に行かなきゃ」の声も
一方で、「イギリス人を輸入してくれれば、経済に活気が出るよ」「日本は僕のための国だ」「早く日本に行かなきゃ」と、酒を飲むことが好きな人々からはキャンペーンを支持する声が寄せられた。
また、「なんて国だ…」というコメントには、「世界で一番健康で、長生きする人が多い国だよ」とリプライがあり、多くのいいねが集まっている。
海外では健康的なイメージがある日本だからこそ、飲酒コンテストのアイデアは興味深いものだったようだ。報道を受けて、海外からも「サケビバ!」への応募があるかもしれない。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)