崩落した地下トンネルに埋まった男が救出 お盆休みに銀行強盗を計画していた疑い
入念な下調べと安全確認なしには、何事も成し遂げられないようだ。
ローマでトンネルが陥落し、瓦礫から救出された男が銀行強盗ではないかと疑われている。休暇前の銀行の地下で、強盗歴のある男はいったい何をしていたのか。『CNN』や『Daily Mail Online』などの海外メディアが、一部始終を報じた。
■金庫に続くトンネル
イタリア・ローマのイノチェンティ通りでアスファルトが陥没し、男が地下に埋められた。男は共犯者4人とともに、銀行の金庫を襲う準備をしていたと見られており、付近の空き家の地下から金庫に続くトンネルを掘った疑いがある。
現地のメディアによると、崩壊したトンネルから脱出した共犯者の1人が助けを求め、救急隊員が現場に駆けつけたという。救急隊の到着後すぐ、通報した共犯者たちは逃亡を図ったが、男とともに器物損害の罪で逮捕された。
■8時間の作業の末救出
瓦礫に埋められた男は、8時間の大掛かりな救出作業の末、大勢の救急隊員と観衆が見守る中で引っぱり上げられた。その後に病院へ運ばれたが、命に別状はないようだ。
地元警察は、男が銀行強盗を企んでいたかについては現在も捜査中としている。しかしながらイタリアのメディアは、男に強盗の前科があること、また住民が街を離れローマから人がいなくなる夏の長期休暇前にトンネルが発見されたことに着目。やはり銀行強盗のためにトンネルを掘った可能性が高いと報じた。
■「映画ではうまくいくのに」の声
この報道には、「彼をそのまま地下に置き去りにすればよかったのに」「この馬鹿野郎に、道路に与えた損害の請求書が送られますように」といった声が寄せられた。地下に埋められ大変な思いをしたとはいえ、強盗を企んだ疑いのある男を容認できない人が多いようだ。
また、「彼はこの損害を支払うためにまた銀行強盗をするだろう」「映画ではいつもうまくいくのにね」などと、トンネルを掘るという大掛かりな計画が失敗に終わった残念な有り様を揶揄する声もある。
■近所の住民は…
崩壊したトンネルの近くに住む住民は、「誰かが家を改装していると思っていたから、トンネルを掘っていることに気付かなかった」と話している。
8月の休暇は、「イタリア版お盆休み」とも言われ、国民にとって非常に重要で神聖なものだ。そんな憩いの時期に起こった非現実な出来事に、近所の人々はさぞ驚いたことだろう。
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(文/Sirabee 編集部・広江おと)