フォロワーと組んで若い女性の個人情報を… 悪質行為のインスタグラマーを検挙
「サイバー犯罪に個人で対処するのは不可能。法でなければ太刀打ちできない」と警察。
インドでこのたび、8,000人超のフォロワーを持つインスタグラマーの男が検挙された。
現代のネット社会では、一般人でさえ個人情報がシェアされているという不安がある。そこに巻き込まれることの恐ろしさを、まざまざと感じさせる事件であったことを『NEWS 7D』『Times Now News』などが報じた。
■自分たちを「チーム」と呼び…
テランガーナ州ハイデラバード警察のサイバー犯罪課が発表したところによれば、逮捕された男はInstagramに「Team Trishool」という名でアカウントを開設。自分とフォロワーを「チーム」と呼ぶことで、結束意識を高めていた。
彼らは誹謗中傷を目的に、宗教、カーストや文化が異なる相手と恋愛中のインドのカップルを写真や動画でさらしていたほか、一般人である若い女性の写真や動画をアップ。その個人情報を共有し合っていたことがわかっている。
■被害を訴え出た女子大生
ハイデラバード市内でアルバイトをしている20 歳の女子大学生が、警察に「ターゲットにされ、嫌がらせを受けている」と被害を訴え出たことで、事件は発覚した。
「Team Trishool」が7月29 日付けでアップした1本の動画には、彼女と女友達2人が映っていたといい、インスタグラマーは8,000 人を超えるフォロワーに「この3人の女の子の住所、職場、大学名、家族など、詳しい情報を共有し合おう」と呼びかけていた。
■誹謗中傷の言葉も
続々と「Team Trishool」にさらされる女子大学生の個人情報。身元が特定されると、彼女のInstagramのページは罵倒や誹謗中傷のコメントで荒らされた。
複数の友人が異変に気づき、「何か大きなトラブルに巻き込まれているのでは」といった連絡が相次ぎ、それも女性の家族をひどく心配させたという。
■サイバー犯罪の恐怖
個人情報の無断公開、肖像権の侵害、ストーカー行為、誹謗中傷、名誉棄損といったさまざまな被害を受けた女性。彼女は今、名前も顔もわからない多数の相手にさまざまな情報をつかまれているという恐怖、そして陰湿なネットいじめと闘っている。
警察は「サイバー犯罪に個人で対処するのは不可能。法でなければ太刀打ちできない」として、Instagramの運営者にも捜査への協力を要請。容疑者の男について、ある暴力団組織のメンバーだということがわかったという。
・合わせて読みたい→中川翔子、誹謗中傷を繰り返す人に苦言 「時間の使い方もったいない」
(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)