スポーツ万能の32歳男性がゴルフしながら脳卒中に 高血圧の放置は危険も

高血圧だった男性は、ゴルフクラブを思い切り振った勢いで椎骨動脈解離が起きた可能性が高いという。

2022/08/14 07:00

ゴルフ・ゴルフボール

体力が自慢で大のスポーツ好き、マラソン、テニス、ゴルフやラグビーに夢中だったというイギリス・ケント州在住の男性。だが彼は32歳のとき脳卒中で倒れたという。

当時の状況を『Metro/Health』に明かし、若くても遺伝的に血圧の高い人がおり、それを放置することの危険性について警告している。


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■ゴルフ中に体調の異変が…

第1子が誕生して間もなくの2年前、友人とのゴルフ中に突然倒れたというジム・フィッシャーさん。

ゴルフボールの着地点を確かめようとして頭がクラッとなり、次にボールを打った際にめまいに襲われ、急いでカートへ。口角の右側が下がっているため友人たちは脳卒中を疑い救急車を要請した。

「健康な自分に限ってそんなわけがない」と思ったジムさんだが、大学に進学した18歳、そして警察の就職試験を受けた23歳のとき、いずれも健康診断で高血圧を指摘されていた。さらに、母親の家系がそろって高血圧であることも思い出したという。

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■高血圧の放置は怖い

病院での治療は順調に進み、意識が戻ったジムさんの目の前には、誕生して間もない娘を抱っこした妻のタラさんと母親の心配そうな顔があった。

ジムさんは医師から「当初は顔面神経麻痺のベル麻痺を疑ったが、足の感覚がないこともわかり、さらなる検査で椎骨動脈解離に由来する脳卒中だとわかった」「間接的には高血圧を放置していたことが原因でしょう」と告げられた。

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■2年続いた懸命なリハビリ

右半身が思うように動かず、言葉がはっきりと聞きとれず、視野は半分ほどに狭まったジムさんは、医師から「運転は無理でしょう」と言われてしまった。

また、親しい人の顔や名前を思い出せないなど記憶障害も自覚し、2年ほどはリハビリテーションに専念。その甲斐あって社会復帰も果たし、現在は長女の成長を見守りつつ第2子の誕生を楽しみにしている。

ただし、脳卒中を機に「できなくなったこと」は少なからずある。ゴルフの楽しみは残念ながら失ってしまったそうだ。


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■重要な椎骨動脈

椎骨動脈は脳に栄養を供給する主要な血管。ジムさんの場合、高血圧のせいでその動脈が少しずつダメージを受けていたなか、ゴルフクラブを思い切り振った勢いで、椎骨動脈解離が起きたと考えられると説明された。

この病気は壮年の男性にやや多く、原因については首を使う運動、特殊な遺伝病、整体などでの無理な施術、美容院でのシャンプー、スポーツ、交通事故などで報告があるとのこと。動脈瘤ができて破裂した場合はくも膜下出血になるという。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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