男子中学生が7階バルコニーから転落死 天体観測しようと身を乗り出したか
バルコニーの手すりの安全性に問題がないことは、警察も確認済みだ。
怖いもの知らずの乳幼児や冒険心が強い少年期の子供は、視界に入った何かに魅了されると、瞬時にバルコニーや窓から身を乗り出してしまうことがある。イギリスのある少年の悲劇の話題を、『Leicester Mercury News』『The Sun』などが報じている。
■口から血を流した少年の遺体
今年3月19日の午後9時すぎ、ロンドン東部のニューアムにあるマンション1階の地面で、1人の少年が口から血を流し倒れているところを発見された。
少年は、そのマンションで祖父母と暮らしていたマーセル・ブルーチャルくん(14)。救急車が到着するもすでに心肺停止状態で、ザ・ロイヤル・ロンドン病院への到着を待たずに死亡が確認された。
■司法解剖を経て…
警察は事件、事故、自殺などの可能性を考えたが、マーセルくんが自殺を考えていたといった話は皆無で、事件か事故かに絞って捜査が行われた。だが、決め手となるような証拠は得られなかった。
そしてこのたび、死因審問がロンドンのポプラー検死官裁判所で開かれ、検死にあたった医師が法廷で司法解剖の結果を発表し、見解を述べた。
■天体観測が大好きだった少年
家族の証言と遺体の状況が決め手となり、法廷では「7階の自宅バルコニーから身を乗り出しすぎたことによる転落死亡事故」と結論づけられた。
マーセルくんが死亡した夜は、空に多くの星が美しく輝き彗星も出現し、彼は普段から天体観測が好きだった。さらにバルコニーの手すりの安全性に問題がないことは、警察も確認していたという。
■祖母の証言が決め手に
母親のカロリーナ・ブルーチャルさんは、「涙はもう枯れ果てました。美しくて賢い最愛の息子マーセルは、頭もよく繊細でもありました」と語った。家族は誰もが悲しみに打ちひしがれているという。
なお、転落事故という判定の決め手となったのは、祖母による「見たい星があると、マーセルは窓やバルコニーから身を乗り出してまで見ていました」という証言だった。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)