結婚式の祝砲が新婦の頭を貫通し招待客も負傷 不慣れな親族が担当し…
祝砲の失敗は深刻な事故につながる。死者が出ることも少なくないという。
海外では大きな祝事や弔事、そして式典に欠かせないと言われている銃の撃ち上げ。使用されるのは大砲からライフル銃までさまざまだ。そんな中、イランのある結婚式で祝砲が暴発し、惨事を招いたことを『NEW YORK POST』『Mail Online』ほか欧米のメディアが伝えている。
■ソーシャルワーカーだった新婦
イラン・ファーズ県のフィルザーバード市で、このほどあるカップルが遊牧民らしい伝統を重んじた結婚式を開催した。
新婦のマハヴァシュ・レグヘイさん(24)は大学で心理学を学び、卒業後はソーシャルワーカーとして麻薬依存症の人を立ち直らせることに尽力。外見も心もとても美しい女性だった。
■親類が狩猟用ライフルを…
無免許なら違法であるにもかかわらず、イランでは祝砲を上げることが珍しくない。このたびの結婚式では、新郎の36歳のいとこがその役を任されていた。
いとこは狩猟用ライフルで祝砲を2発放ったが、2発目が暴発。銃弾は新婦のマハヴァシュさんの頭蓋骨を貫通し、そばにいた招待客の男性2名に軽傷を負わせたという。
■臓器提供で3人の命を救う
警察が得た証言によれば、いとこは銃の扱いが不慣れであったばかりか、事故後には現場から逃走するなど無責任さが目立っていた。氏名は公表されていないが、非常に厳しい罰が下るとみられている。
一方、マハヴァシュさんは最近登録したばかりの臓器提供意思表示カードを持っていた。病院で脳死が確認されると、本人の意思を尊重して臓器が摘出され、それにより3人の命が救われたという。
■祝砲での事故は他にも…
結婚式での祝砲の失敗による事故は、少なくない。インドでは祝砲が花婿の命を奪ったほか、サウジアラビアでは電線が切断され、下にいた23人が高圧電流により感電死する惨事となった。
また祝砲を空に向けて放った後の銃弾の落下地点にも、責任を持たなければならない。フランスではそれが猛スピードで落下し、別の結婚式の参列者の頭部を直撃という悲劇的な事故が起きている。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)