400店→27店に激減「ドムドムバーガー」 久々に訪れて受けた”2つの衝撃”
業績がV字回復と報じられたドムドムハンバーガー。20年ぶりに足を運んでみると…。
かつて400店舗展開していたものの、27店にまで激減した「ドムドムハンバーガー」。コロナや原材料価格高騰など飲食業界に逆風が吹き荒れる中、「ドムドムバーガー」はどうなっているのか。
久しぶりに足を運んでみると…。
画像をもっと見る
■日本初のハンバーガーチェーン
「ハンバーガーチェーン店」と聞いて、どのお店を思い浮かべるだろうか? 人によって違いはあれど、おそらくマクドナルド、モスバーガー、ロッテリア、バーガーキングなどの名前を挙げる人が多いのではないか。
だが、「ドムドムバーガー」の存在を忘れてはならない。同店は1970年1月に東京都町田市にオープン(現在は閉店)した日本最初のハンバーガーチェーンなのだ。ちなみに、マクドナルドは71年に東京・銀座三越にオープンしたのが最初である。
親しみやすいゾウのマークが特徴で、一時はダイエーの店内を中心に400店舗展開していたが、現在は全国で27店舗に激減。
原因としては、親会社であるダイエーの経営悪化と、同社がイオンの傘下になり店舗を見直しリニューアルしたことなどである。
■業績はV字回復
ここ数年、飲食業界が厳しい状況に置かれているのはご存知の通り。だが、先日一部のメディアで「ドムドム」の業績がV字回復していると報じられた。
ゴーヤをハンバーガーに入れた「ゴーヤチャンプルーバーガー」(単品450円)などオリジナリティあふれる商品や、新たに始めたグッズ販売が好調だという。そういえば、記者が最後に「ドムドム」を訪れたのは両親とフードコートで食べた小学生の時。
かれこれ、20年近く食べていないわけだが、いまあの懐かしのお店はどうなっているのだろうか。7月中旬、東京練馬区にある大泉学園店に足を運んだところ、新たな発見があった。
■「ドムドム」の強み
大泉学園店は最寄りである大泉学園駅から徒歩25分。「ドムドム」は駅前の路面店ではなく、駅から離れた住宅街などに近いダイエーのフードコートを中心に展開していた。大泉学園店もスーパーのマルエツに併設されている。家の近くのスーパーで買い物した時に気軽に立ち寄れるのも強みであろう。
記者は午前10時半すぎに訪れたのだが、店内はすでに半分ほど席が埋まっていた。客層としては、40~50代の人が多く、今もコアなファンが多いことがうかがえる。
一時期「絶滅危惧種」と形容されることもあったが、ピンチがあっても50年以上たくさんの人に愛されていることに衝撃を受けざるを得なかった。
■20年ぶりに食べてみると…
メニューを見ると、先述した「ゴーヤチャンプルーバーガー」や大きなアジフライが乗った「はみでる!アジフライバーガーさっぱりレモン」(単品430円)などユニークな品が並ぶ。迷ったが、ここは原点に立ち帰るべく「ビッグドムセット」(820円)をオーダー。
かれこれ20年ぶりに「ビッグドム」にかぶりつく。ひと口食べて、「あれ、こんなにウマかったか?」という感想を抱く。
2枚のビーフパティは噛んだ瞬間、肉汁があふれる。肉感が強めだが、不思議とパサパサしていない。レタスはシャキッとしていてマヨネーズ、ケチャップソースとの相性が抜群だ。
サイドメニューのポテトもサクッとしておいしい。以前と変わらないどころかおいしくなっていることに衝撃を受けた。
16日には、東京・銀座に「ドムドムハンバーガーPLUS」がオープン。「逆風」を跳ね返す「ドムドム」の躍進から目が離せない。
・合わせて読みたい→238店→6店に激減の「ステーキけん」、東京最後の店で見つけた衝撃料理
(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)