パジャマスーツ、Tシャツ… AOKI、スーツ以外の服が「進化」していた
スーツ以外のアイテムも好調なAOKI。新事業について聞いてみると…。
古くから社会人の正装としてたくさんの働く人たちを支えてきたスーツだが、コロナ禍を機にカジュアルな服装を導入する会社も増えている。
スーツ業界にとって、「逆風」が吹き荒れていると言っても過言ではない。そんな中、スーツでおなじみのAOKIは「スーツ以外」のアイテムでも注目を集めていて…。
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■スーツ文化が薄れている
コロナ禍で世の中は一変し、これまで当たり前だったことが当たり前ではなくなった。社会人の服装もその1つ。
業界や会社によって違いはあれど、テレワークが導入されたことで「スーツを着て出社する」という文化が薄れつつある。とくに、蒸し暑いこの時期、街中をTシャツやポロシャツなどラフな服装で歩く人を見かけることが増えた。
スーツが当たり前ではなくなりつつある中、スーツでおなじみのAOKIは数年前から新たな戦略に着手している。
■パジャマスーツが画期的
2020年11月にはパジャマの快適さとスーツのフォーマルさを兼ね備えた「パジャマスーツ」、今年4月にスーツとTシャツを組み合わせるスタイルに対応した「スーツ屋の仕立てたTシャツ」を発売するなど、「スーツ以外」の事業に力を入れているAOKI。じつは記者も、仕事の際はパジャマスーツを着ている。
もともとジャケットは堅苦しくて苦手なのだが、パジャマスーツは部屋着のような感覚でゆったりした着心地。しかも、外出する時に着てもおかしくない。以前、仕事関係の知人と会食する際に着ていったところ、「その服、かっこいいですね。どこのブランドですか？」と聞かれたほど。
この春に爆誕したTシャツも、白やネイビーなど基本的なものからオシャレな柄の入ったものまで種類豊富だ。これらの画期的アイテムはいかにして世に出たのだろうか。
株式会社AOKIに話を聞いたところ、驚きの事実が判明した。
■スーツ以外に注力する背景
ここ数年、スーツ以外の商品開発に力を入れている背景について尋ねた。「クールビズの浸透、服装の自由化に加え、コロナ禍でのテレワーク定着により、ビジネスウェアは多様化してきております。AOKI では、コロナ禍において『自宅ではくつろぎたいが、仕事の時はきちんとしていたい』というお声を受け、きちんと感とリラックス感を兼ね備えた『パジャマスーツ®』を開発いたしました」（AOKI広報室）。
主力であるスーツ事業でも挑戦を続けている。「既製スーツの磨き上げやオーダー感覚スーツが最短4日で仕上がる『クイックオーダースーツ（QOS）』などのビジネス領域での新しい商品の開発や、働く女性を応援するレディース商品のラインナップも拡充しております。ビジネス、カジュアル、レディースそれぞれの領域において、お客様のニーズ・ウォンツに沿った商品を開発し続けることで、さらなる成長につなげてまいります」（前出・AOKI広報室）。
ビジネス、カジュアルシーン共に対応した服が手に入るとなれば、ビジネスマンにとってこれほど心強いものはない。
■シューズも発売
前出のAOKI広報室によれば、「スーツ以外の商品」に多くの反響があったという。「パジャマスーツ®は20 年 11 月に発売以降、累計販売着数は 15 万着を突破（6月末時点）、『スーツ屋が仕立てた T シャツ』も販売開始後約 3ヶ月で 12,000 枚を突破いたしました。共に大変ご好評をいただいており、 22 年秋冬に新商品を発売する予定です」とのこと。
さらに、こんな「新アイテム」もあって…。「パジャマスーツ®やアクティブワークスーツ®などの『イージーセットアップに合わせやすい靴が欲しい』というお声から、スニーカーの持つ『快適性』と革靴の持つ『きちんと感』を兼ね備えたシューズを開発いたしました。こちらも一部商品は完売となり、7月に追加発売を開始する予定です」（前出・AOKI広報室）。
いつか上から下までAOKIでコーディネートする日が来るかもしれない。
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（取材・文／Sirabee 編集部・斎藤聡人）
