『鉄腕ダッシュ』でも紹介された”死のカタツムリ”に検疫命令 強い繁殖力で根絶後も再侵入
「地球上で最も侵略的な生き物」と呼ばれる巨大カタツムリ。寄生虫や菌を運び、周囲の環境を破壊しつくすという。
アメリカ・フロリダ州で、過去2度に渡って根絶された経緯をもつ「死のカタツムリ」が再び確認され、州当局は検疫命令を出した。『CNET』『USA Today』などの海外メディアが報じている。
■最も侵略的な生き物のひとつ
現地では「GALS」という略称でも呼ばれるアフリカマイマイは、一見すると比較的無害な、草食性の生き物のようにも見える。
しかし、米国農務省はこのカタツムリを「地球上で最も侵略的な害虫の1種」と定義しており、特に農業に対して大きな被害を与えるという。
■寄生虫や菌を運び…
アフリカマイマイは成長すると18センチ以上の大きさに達し、生きている間に何千もの卵を生む。また、ヒトに髄膜炎を引き起こす寄生虫やサルモネラ菌の宿主で、車やゴミにしがみついて広い範囲を移動することができる。
フロリダ農業消費者サービス局(FDACS)はこのカタツムリを扱う際は手袋を着用し、適切な規則に従わなければならないと警告している。
■お腹がすくと壁まで食べる?
さらにアフリカマイマイは貪欲とも言える食欲を持っており、好き嫌いをせず500種類以上の植物を食べることが知られている。しかもエサが豊富でない場合、家の漆喰やコンクリートを食べてしまうことから、アメリカでは輸入や所有することが禁止されている。
このような性質から、TV番組『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)で紹介された際も「死のカタツムリ」と呼ばれていた。
■過去2回根絶するも再び侵入
ヒトとアフリカマイマイの戦いは長く続いており、フロリダ州は過去2回、1975年と2021年にこのカタツムリの根絶に成功している。しかし、カタツムリの発見・駆除には住民一人ひとりの協力が必要不可欠であり、根絶が成功するには何年もの時間を要するという。
フロリダに住む多くの人々は、今回が侵略カタツムリとの「最後の戦い」になることを望んでいるだろう。
・合わせて読みたい→金子恵美、小学校のあだ名禁止指導に「ズレている」と異論 教師に注文も
(文/Sirabee 編集部・びやじま)