「ギフトカード詐欺」被害が増加中 イギリスの大手スーパーが顧客に注意喚起
お得なイベントやサービスが、予告もなしに突然電子メールで飛び込むということはない。
買い物のポイントカードやアプリの入会時に欠かせない、メールアドレスの登録。いつも利用しているスーパーマーケットからお得な情報がメールで届くことがあるが、偽メールの紛れ込みには注意が必要だ。
イギリスのある事例を『Daily Star』『The Sun』ほかが報じている。
■ギフトカード詐欺
イギリスの大手スーパーチェーン『TESCO』が、このほど全顧客に向け緊急警告のメールを配信した。
「ギフトカードのプレゼントを謳う、新手の詐欺がはやり始めています」「クレジットカードや銀行口座などの重要な個人情報を盗み出すフィッシング詐欺ですので、偽の電子メールに十分気を付けてください」という内容だった。今月だけでも172名が被害にあっているという。
■リンクのクリックは危険
TESCOの顧客に次々と届くその詐欺メールには、「あなたはロイヤルティ・プログラムに当選しました。おめでとうございます」とある。これは1分ほどの手続きで、TESCOで500英ポンド(日本円にして約8万3,000円)分の買い物ができるギフトカードを受け取れるというものだ。
詐欺だと気づかず次のページに進むと、そこにはクレジットカードや銀行口座など、重要な個人情報を盗む悪意のソフトウェアが仕込まれているという。
■行政機関の職員を語る電話も
なお、この新手のフィッシング詐欺がターゲットにしているのは、TESCOの顧客だけではない。『Mail Online』によれば、イギリスではここ数ヶ月前から、警察、運転免許庁、日本の国税庁にあたる歳入関税庁の職員を名乗り、人々に電話を直接かけてくる事例が相次いでいた。
罰金や税金の督促だと話し、思い当たることがある相手にヒットすると、「ギフトカードを購入し、それで支払うように」と説明。続いて、手続きのため電子メールを送り付けるという。
■お得な情報が突然舞い込んだら
TESCOはこの件に関し、すべての店内に警告の看板を設置。顧客に「偽メールが届いたらリンクは一切クリックせず、政府管轄メールアドレスまで転送してほしい」と呼び掛けている。
お得なイベントやサービスが、予告もなしに突然電子メールで飛び込むということはない。銀行口座やクレジットカードの個人情報を入力するよう求められたら、まずは詐欺だと疑うべきだという。
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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ)