ブルドッグがイギリスで繁殖禁止に? 「苦しんで死ぬ病気リスク高い」と専門家

ペットは本当にかわいい存在。だが迎え入れる前に、病気のリスクを考えることも大切だ。

ブルドッグ

クシャっとした顔に、短足でずんぐりとした体形が愛嬌たっぷりのブルドッグ。その人気は日本だけでなく世界でも同じだ。

だが病気になるリスクが高く、イギリスではこの先、繁殖と販売が禁止になる可能性があるという。『Daily Mail』や『Yahoo!』などが報じている。


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■病気のリスクが他犬種の2倍

ブルドッグは特徴的な顔や体格で人々の心を鷲づかみにし、過去10年で人気が急上昇した。ところが、その姿ゆえに病気になるリスクが他の犬種の2倍も高く、獣医師や専門家たちは「苦しみながら生涯を終えるブルドッグは多い」とまで表現している。

そのため彼らは今、イギリス政府やブリーダーに向け、主にイングリッシュ・ブルドッグの繁殖と販売を禁止するよう訴えかけている。

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■皮膚炎やチェリー・アイなど

ロンドンにある英王立獣医科大学の研究によると、ブルドッグの特徴でもある顔や体のシワやひだは、皮膚炎や感染症を起こしやすく、発症率は他犬種に比べて38倍も高いそうだ。

さらに、目頭にある白くて薄い瞬膜(第三眼瞼)が飛び出してしまう「チェリー・アイ」と呼ばれる病気は27倍、下あごの突出は24倍と、いずれも発症率が高過ぎるという。またブルドッグの平均寿命は約8年。他犬種より格段に短いこともRVCは指摘している。

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■他にもさまざまなリスクが…

じつは、ブルドッグをはじめパグ、ペキニーズ、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルといった鼻先が短い犬種は、短頭種気道症候群になるリスクが高い。

これは運動時や興奮時に鼻づまりを思わせるズーズーという音を出し、喉の奥からガーガー、ブーブーといった異常呼吸音を発するもので、悪化すれば生命を脅かす重度の呼吸困難に。また、ドライアイや熱中症にもなりやすいそうだ。


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■すでに制限されている国も

英王立獣医科大学のスタッフは「悲しいことに、その平たい顔やシワ、荒い呼吸などの特徴を『愛らしい』と受け止めてしまう人が多い。本来は嘆くべきことなのに」とメディアに話している。

また飼い主の元で長く生きるためにも、「将来的にはもっと自然な長い鼻先を持ち、シワのない健康な皮膚をもつ犬に改良され、その姿が愛されていかなければならない」と訴えている。

なお、オランダやノルウェーなどでは、すでにイングリッシュ・ブルドッグの繁殖が制限されているそうだ。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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